24/12/17
【2024年】韓国越境ECの勝ち筋と市場規模を徹底解説!消費者の特徴や人気プラットフォームをご紹介
韓国向けの越境ECをおこなうには、まず現地における市場調査が欠かせません。
とくにIT先進国と呼ばれる韓国は独自に成長してきた市場を持っているため、その特性を理解した上で参入することが成功のコツです。
この記事では、デジタルマーケティングにおける18年以上の実績を持つTheDigitalXが、以下の疑問を解消していきます。
「韓国におけるeコマース市場の現状と規模は?」
「日本との違いや留意点はある?」
「韓国でシェア率の高いECプラットフォームは?」
さらに、日系企業が韓国越境ECに成功する秘訣や、韓国における消費者の特徴・傾向についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
韓国越境ECの市場規模と現状
韓国eコマースの市場規模は、2024年に803億5,000万ドルに到達する見通しです。
収益の年間成長率は4.47%であり、2029年までに1,000億ドルの市場規模まで成長すると予測されています。
また、ユーザー普及率は現状64.1%で、2029年までには76.7%に達する予想です。
市場規模と日本との比較
韓国の総人口は日本の半数以下である約5,000万人です。
しかし、EC化率は29.0%と日本の3倍相当の規模があります。
国民1人あたりのEC利用料金が世界3位であることからも、消費意欲が盛んな市場だといえるでしょう。
近年では食料品・フードサービス部門が人気
2023年のデータによると、韓国国内で最も人気のあるカテゴリーは食品・飲料部門でした。
近年韓国では、食料品のオンラインショッピングが定着しています。
とくに、オンラインでの食料品購入やフードサービスの市場が、パンデミック後に急速な成長を遂げました。
2023年における韓国の食品消費に関する調査では、全世帯の約19.2%が週に1回オンラインで食料品を購入・約17.6%が隔週で利用していると回答しています。
韓国越境ECで人気のプラットフォーム2選
韓国のeコマースは現在Coupang・SSGが2強です。
さらに、韓国発のECプラットフォームがトップシェアを占めており、外資が参入しづらい傾向があります。
世界中で高いシェア率を誇るAmazonでさえも、韓国では撤退を余儀なくされているほどです。
ここからは、シェア率の高いCoupang ・SSGの2つのプラットフォームを紹介していきます。
Coupang
「Coupang」は、2010年に設立した韓国発祥のソーシャルコマースで、「韓国版Amazon」とも呼ばれています。
年間4,000億円以上の売上を誇っており、2023年時点におけるユーザー数は3,097万人です。
アプリからの流入が多く、20代などの若年層がメインの客層になります。
Coupangは、韓国の各地に物流ハブとなる拠点を構えることで、「ロケット配送」という迅速な配送サービスを実現しているのが特徴です。
これは「빨리빨리(パリパリ=早く早く)文化」のある韓国では、非常に人気の高いサービスとなっています。
SSG
「SSG」は、百貨店「新世界」が運営する総合モールです。2019年までトップだった「Gmarket」や「AUCTION」などを買収して運用しています。
新世界は、日本の「高島屋」「伊勢丹」のような位置づけであることから、高単価商品が売れやすく富裕層に人気が高い傾向です。
そのため、アプリのダウンロード数は520万人と他に劣りますが、Coupangに次ぐ6兆2,963億ウォンを売り上げています。
韓国のEC市場の特徴
eコマースを利用している主力ユーザーは20~30代の男女です。それぞれ人気カテゴリーは以下ように分かれています。
女性:ファッション・美容が人気
男性:ガジェット・ホビーが人気
また、韓国における消費者の特徴や傾向は以下の通りです。
EC文化が根付いたIT先進国である
消費行動の全過程がオンライン上で完結する
レビューや口コミを重視する傾向がある
EC文化が根付いたIT先進国である
韓国では、1995年に「Interpark」という自国のECモールが台頭し、EC市場が早期発展してきた背景があります。
eコマースを利用して、通販で買い物をするのが当たり前になっている環境があるのです。
そのためスマホ決済、キャッシュレス決済の普及率も高い傾向があります。
キャッシュレス決済は政策による後押しもあり、2016年時点ですでに普及率が96.4%でした。
消費行動の全過程がオンライン上で完結する
韓国では、個人・法人ともにオンラインサービスの利用が活発です。
IT先進国である韓国では、以下の消費行動における全過程がオンライン上で完結 する傾向があります。
ブランド・商品の認知
比較検討
購買とレビュー
そのため、マーケティングやプロモーション施策をおこなう場合は、オンライン上にあるビッグデータを分析・活用して、消費者のニーズを把握することが重要です。
レビューや口コミを重視する傾向がある
韓国では、友人や家族はもちろん、好きな著名人やインフルエンサーなどの評価が購買意欲を左右します。
企業の自己PRよりも、口コミの方が消費者の信頼性が高い傾向です。
そのため、有名ブロガーやインスタグラマーを起用したプロモーション施策が効果的なケースも多いでしょう。
韓国越境ECの勝ち筋
商品に合ったプラットフォームを選ぶ
まずは、販売したいジャンルに適したモールを選ぶことが大切です。
韓国発祥のECモールにはさまざまな特性を持つプラットフォームが存在しますが、それぞれ扱う商品カテゴリーや得意とする顧客層は異なります。
以下は韓国における代表的なプラットフォームとその区分です。
eコマースの区分 |
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