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2024年9月28日

アメリカにおけるプロモーションのトレンドと傾向|日本との違いや勝ち筋をご紹介

プロモーションは、宣伝広告やキャンペーンを介して自社製品・サービスの販促活動をおこなうことを指します。アメリカへのプロモーションを検討している方の中には、「どうやって自社製品・サービスを売り込むか?」という戦略立案に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。


そこでこの記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきた弊社TheDigitalXが、日本との違いを交えつつ、アメリカにおけるプロモーションの傾向や勝ち筋を解説していきます。オフライン・オンラインそれぞれにおいて有効な手法を紹介し、現地のプロモーションに成功した日本の先行企業の事例も取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。



【日本との違い】アメリカ現地におけるプロモーションの傾向

欧米企業はプロモーションの規模が大きく、興味関心を引く派手な内容のものが多い傾向です。新規リードを大量に獲得することを目的にしているため、イベントや展示会の規模も大きい特徴があります。


また、注目を集めるため積極的に割引をおこなうなど、顧客のベネフィットを重視した内容のプロモーションも多いです。これは、後日のフォローアップ営業が効果的であり、メールやテレセールスなども一定の反応が期待できることが理由だといえます。


一方、日本は顧客のベネフィットよりも自社商品の魅力アピールに注力している傾向です。商品やサービスの価値や信頼性を重視する傾向があり、「その場である程度の情報が欲しい」と思っている顧客が多い傾向があります。匿名性を好む性質から、後日のフォローアップなどはあまり期待できません。


アメリカ独自のイベント商戦

アメリカにはお正月や三が日はなく、11月~年末までのホリデーシーズンが商戦期間です。消費者のお財布が緩みやすく、衝動買いしやすい時期になるので、多くの企業が以下のセールに合わせてプロモーションをおこなっています。


  • ブラックフライデーセール

  • サイバーマンデーセール

  • クリスマスセール


また、アメリカならではのイベントに合わせてプロモーションをおこない、消費者の購買行動を促すのも効果的です。


  • スーパーボウル

  • インディペンデンスデー

  • サンクスギビングデー


上記のイベントなどを活かし、タイムリーなアプローチをすることを意識しましょう。


アメリカのオフラインプロモーション

ここからは、より具体的なプロモーションの内容と傾向についてみていきましょう。アメリカにおける主なオフラインプロモーションは以下の2つです。


  1. 大規模な展示会への参加

  2. テレマーケティング


まず展示会やプライベートセミナーなどの「フィールドマーケティング」をきっかけに消費者との接点を作り、獲得したリードへ具体的なアピールをしていくプロモーション方法が好まれています。


大規模な展示会への参加

アメリカでは、さまざまなジャンルで大規模な展示会がおこなわれています。消費者の興味関心を引くことが重要であるため、いわゆるパッケージブースではなく、コーポレートデザインを遵守したオリジナル装飾で挑む現地企業が多いのが特徴です。


ブースでの説明を求める日本企業とは異なり、その場で商品・サービス・企業の説明や、名刺交換などはほとんどおこないません。現地では営業をかけず、ノベルティを複数用意し充実させることで興味関心を引き、後日のテレマーケティングに注力しています。


テレマーケティング

アメリカは国土が広く直接情報を取りに行くのが難しいため、テレマーケティング(テレセールス)がオフラインマーケティングの主流です。多くの企業でダイヤルインを導入していることから、ターゲティングしやすいというメリットもあります。


日本ではテレマーケティングは嫌がられる傾向があり、最長でも話を聞いてくれるのは2分程度です。しかしアメリカでは、20分以内であれば相手をしてくれるという顧客も多く、現地企業はテレマーケティングの人材育成にも注力しています。


アメリカのオンラインプロモーション

アメリカにおける主なオンラインプロモーションは以下の通りです。


  1. Web広告

  2. SNS広告

  3. インフルエンサーマーケティング

  4. 自社サイトやコンテンツマーケティング

  5. Eメールマーケティング


アメリカではリードナーチャリングが主流です。インターネット先進国であるアメリカでは、多様なオンラインプロモーションがおこなわれています。それぞれ目的や特徴は異なるため、自社のターゲット層やブランディングに合った手法を選ぶことが大切です。


Web広告

リスティング広告はアメリカWeb広告の主要なマーケティング手法です。検索エンジンに上位表示されることから「検索連動型広告」とも呼ばれており、ユーザーの検索行動に連動して自然に表示される特徴があります。


広告に嫌悪感のある層にも届きやすく、キーワードから効果的にターゲティングできることから、リード顧客の獲得に効果的です。ただし、あくまでも顕在層向けてあり、潜在層向けのアプローチには向きません。


アメリカにおけるリスティング広告の特徴と現状については、以下で詳しく解説しています。

【2024年版】アメリカのリスティング広告の状況|広告費全体の内訳も紹介

また、海外におけるリスティング広告の運用方法については以下をご覧ください。

海外向けリスティング広告の運用方法|出稿のメリットデメリットや勝ち筋を紹介


SNS広告

ミレニアル世代やZ世代をターゲティングするなら、InstagramなどのSNSマーケティングも視野に入れるべきでしょう。SNSでは、以下のようなメディアを活用した広告が効果的です。


  • 写真広告

  • 動画広告

  • カルーセル広告

  • ストーリーズ広告 など


また、近年はFacebookとECコンテンツを連携させ、流入を図る手法も注目されています。また、アメリカではPinterestの女性人気が高く、「Buyable Pins」を活用すれば自社eコマースとの連携も可能です。ターゲット層に合ったSNSからアプローチすることで、より効果的なプロモーションが叶うでしょう。


アメリカの人気SNSプラットフォームについては、以下の記事を参考にしてください。

アメリカの人気SNSランキングTOP5|日本企業のSNSマーケティングを成功に導くコツ


インフルエンサーマーケティング

アメリカでは、インフルエンサーを起用したマーケティングも主流になりつつあります。とくに、登録者の多い「ユーチューバー」を起用したマーケティングが有効です。


インフルエンサーに消費者の代表として自社のプロモーションをおこなってもらうことにより、「信頼できる商品・サービスである」と印象づけることができます。ネット広告に不信感を持つ消費者も多いアメリカでは、インフルエンサーマーケティングは信頼を勝ち取る有効な手段です。


自社サイトやコンテンツマーケティング

現地向けの自社サイトを運営・構築することにより、自社の信頼性獲得を促進できます。さまざまなプロモーションによってリード顧客となったユーザーは、その会社の信頼性をチェックするフェーズに移るため、コーポレートサイトなどに訪問してくる傾向があるのです。


Eメールマーケティング

アメリカはリードナーチャリングを重視するため、メールやMAツールを活用したプロモーション施策も多い傾向です。メールの開封率・CTAのクリック率からリード顧客を絞り込む手法が主流であり、5回程度の継続的なメール配信をおこないます。


Eメールでのマーケティングは、先述したホリデー商戦などのセール告知やフォローアップにも活用されおり、アメリカのeコマースにおける販売促進には欠かせないプロモーションです。


アメリカプロモーションの勝ち筋

これまでの内容を踏まえて、アメリカにおけるプロモーションの勝ち筋を紹介します。


  1. 入念な市場調査・現地調査をおこなう

  2. 現地に即したローカライズをおこなう

  3. 複数のメディアでアプローチする


入念な市場調査・現地調査をおこなう

アメリカは国土が広く、さまざまな人種・民族が暮らしている国です。州ごとに思想やトレンドなども異なることから、現地人の消費行動は多岐にわたります。自社のサービス・商品にマッチするターゲティングをおこなうためには、より入念な市場調査・現地調査が必要です。


具体的には、以下の3つの観点から市場調査をおこないましょう。

ターゲットオーディエンスの特定

人口統計学を参照したペルソナの設定

サイコグラフィックを用いたプロファイリング

現地調査・インタビューによるフィードバック

地理的考慮

地域別のセグメント理解

ローカルな競合分析

現地の法規制調査

現地の競合調査

SWOT分析

価格と製品

詳しい市場調査の方法については、以下の記事で紹介しています。

アメリカマーケティングの現状|ビジネス・マーケティングを成功させるには


現地に即したローカライズをおこなう

日本国内向けの商材をそのままアメリカに持ち込んでも、ヒットするとは限りません。アメリカ市場に参入するなら、現地人に受け入れられるような最適化が必要になります。製品やサービスの内容はもちろん、デザインやロゴなどのパッケージ、プロモーション手法などが現地の消費者から魅力的に映るかどうかが重要です。


アメリカに即したローカライズをおこなうには、現地に精通したパートナーを起用するのが最も効果的でしょう。


複数のメディアでアプローチする

アメリカのプロモーションに成功するには、1つの手法に限定せずに複数の手法・メディアから多角的にアプローチすることを意識しましょう。オンラインとオフラインの併用や、複数のマーケティング手法を採用するなど、ターゲットに即したさまざまなプロモーションを組み込んだ戦略を構築することが大切です。


アメリカプロモーションの成功事例

ここからは、アメリカのプロモーションに成功した日本の先行企業を紹介していきます。


  1. 株式会社ユニクロ

  2. CS TOYS INTERNATIONAL


誰もが知る有名企業と、個人営業している中小企業の例をそれぞれ紹介しますので、実際のプロモーションに役立ててみてください。


株式会社ユニクロ

「株式会社ユニクロ」は、一度アメリカ進出に失敗した経験を活かし、ローカライズを意識したプロモーション方法で再度進出し成功を収めています。


アジアではミニマリズムで人気になったユニクロですが、アメリカではなかなか定着しませんでした。自由でファッショナブルな現地人にとって、アジアの機能性を重視したシンプルな服装は、魅力的に映らなかったのです。


これは、ユニクロがアジアのローカライズに成功した一方で、アメリカにおけるローカライズに苦戦したことが理由だといえます。当初標準サイズの店舗を出店したことからも、的確なローカライズができていなかったことが伺えるでしょう。


2度目の挑戦ではグローバル旗艦店を作り、大々的なプロモーションを実施することで成功を収めています。また以下のプロモーション戦略で、ローカライズに注力しました。


・長期戦略:地球にやさしいブランドとしての一貫したアピール

・キャンペーンに各地域にゆかりのある人物を起用し、親近感を持たせる

・コラボレーションマーケティングを率先しておこない、ブランドの独自性をアピール


現在では、コロナ禍のリラックスブームを受け、以前からこだわって開発してきたワイヤレスブラがヒットし、アメリカの売れ筋商品となっています。


CS TOYS INTERNATIONAL


「CS TOYS INTERNATIONAL」は、オンライン・オフライン双方からのプロモーションで成功し、現在はわざわざ日本まで足を運んでくれる熱狂的なファン層を持っています。特撮玩具を海外向けに販売している、中小企業の越境EC成功事例です。


英語教師やラジオパーソナリティとしての経歴を活かしたプロモーションをおこない、現地のターゲットに的確にアプローチできたことが成功の理由でしょう。


まず、オフラインプロモーションで直接現地のユーザーと触れ合い、新規リードの獲得をおこないました。アメリカ最大のパワーレンジャーイベントである「パワーモフィコン」へ出店することで、現地のターゲット層へ効果的にアプローチしています。


さらにオンラインプロモーションでは、外国人向けのYouTubeチャンネルを開設し、ファンを増やす取り組みをおこないました。ラジオ番組を展開し、商品紹介や梱包の様子を配信したり、リクエストに答えてその場で音楽をかけたりと、ユーザーを楽しませるようなコンテンツを配信することで、ファン層を確立しています。


アメリカプロモーションに関するよくある質問

最後に、アメリカプロモーションに関するよくある質問を紹介します。


  • アメリカの広告事情について教えてください。

  • アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴はありますか?

  • アメリカのデジタルマーケティングの現状について教えてください。

  • アメリカの最新SNSのトレンド情報を教えてください。

  • アメリカ越境ECのプラットフォームと市場規模が知りたいです。


アメリカの広告事情について教えてください。

アメリカの広告事情は以下の記事で解説していますので、ご参考ください。

【2024年最新】アメリカの広告事情|トレンドを押さえた運用のコツ


アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴はありますか?

アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴に関しては、以下の記事で紹介していますのでご参考ください。

アメリカビジネス進出のメリットデメリット|成功・失敗例に学ぶマーケティングのコツ


アメリカのデジタルマーケティングの現状について教えてください。

アメリカのデジタルマーケティングの現状を以下の記事で解説していますので、ご参考ください。

【2024年版】アメリカのデジタルマーケティングトレンド | データを参考に解説


アメリカの最新SNSのトレンド情報を教えてください。

アメリカで注目の最新SNSについては、以下で詳しく紹介しています。

【2024年版】アメリカでも人気の新しいSNS10選!日本ではまだ知られていない次世代プラットフォームをご紹介


アメリカ越境ECのプラットフォームと市場規模が知りたいです。

アメリカのEC市場と主要プラットフォームについては、以下で詳しく解説しています。

【アメリカ越境EC】2024年最新の米国EC市場!ビジネスに参入するためのポイントについて解説


アメリカプロモーションのコンサル&戦略立案ならTheDigitalXまでご相談ください

アメリカにおけるプロモーションは、自社にマッチするターゲット層を市場調査や現地調査で割り出し、的確なローカライズをおこなうことが大切です。ターゲット層の興味関心を引くようなプロモーションを多角的に用いれば、効果的にアプローチできるでしょう。


弊社TheDigitalXは、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの視点から、貴社のニーズに合ったプロモーション戦略の立案が可能です。現地のマーケターも在籍しているため、言語特性や文化、消費行動を加味した的確なローカライズが提供できます。アメリカにおけるプロモーションに悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。


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