2024年6月28日
【2024年版】アメリカの検索エンジンTOP4|日本との比較とSEOマーケティングのコツ
SEOの本場であるアメリカで勝負するには、まずアメリカの検索エンジン事情を把握しておくことが大切です。そこでこの記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきたThe Digital Xが、以下の疑問を解決していきます。
「アメリカと日本の検索エンジンの違いは?」
「アメリカの検索エンジンにおけるSEO対策は?」
「アメリカでよく検索されているWebサイトやキーワードは?」
さらに、検索時に利用されているブラウザやデバイスごとの検索エンジンシェア率など、さまざまなデータを交えて解説していきます。アメリカSEOマーケティングを実践したいと考えている方は必見です。
【日本との比較】アメリカの検索エンジンTOP4
まずは、アメリカの人気検索エンジンTOP4を紹介していきます。以下は2023年10月時点のシェア率です。
検索エンジン | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 87.14% |
Bing(ビング) | 7.81% |
Yahoo!(ヤフー) | 2.58% |
DuckDuckGo(ダックダックゴー) | 2.01% |
参照:statcounter「アメリカ合衆国の検索エンジン市場シェア」
アメリカでは「Google」が圧倒的なシェア率を誇っており、アメリカ企業の検索エンジンが上位4位を占めている形です。5位には1%台の「YANDEX」がランクインしています。
一方、日本の同時期における検索エンジンシェア率は以下の通りです。ヨーロッパ諸国やアメリカに比べると、日本のGoogleのシェア率は低いですが、ほぼ同じ検索エンジンがランクインしています。
検索エンジン | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 78.24% |
Bing(ビング) | 10.63% |
Yahoo!(ヤフー) | 9.77% |
YANDEX(ヤンデックス) | 0.34% |
参照:statcounter「日本における検索エンジン市場シェア」
日本ではGoogleが圧倒的で、そのほかはbingとYahoo!に二分している形です。Yahoo!は50代以上のシニア層に人気が高く、bingは「chatGPT」の導入によりシェアが拡大傾向にあります。
ここからは、アメリカの上位4位の検索エンジンについて、詳しくみていきましょう。
Google(グーグル)
世界1位の検索エンジンである「Google」は、アメリカ・日本のどちらにおいても圧倒的なシェア率を誇っています。かつて主流だった「ポータルサイト型」の検索エンジンとは一線を画した、見やすく使いやすいシンプルなデザインが特徴です。
1997年にアメリカのGoogle社がリリースし、同社のWebクローラーを採用しています。どの国で使っても使用感が変わらない多言語対応であることも、世界トップシェアまで成長した理由の1つです。
デバイスごとのシェア率比較については、以下を参考にしてください。
アメリカ | 日本 | |
---|---|---|
スマホ | 94.94% | 84.89% |
PC | 75.41% | 71.22% |
タブレット | 82.56% | 80.97% |
参照:statcounter
日本とアメリカ間でとくに相違はなく、シェア率は類似しています。デスクトップ検索におけるシェア率は年々下がってきている一方で、モバイル検索では高いシェア率をキープしている傾向です。
Bing(ビング)
「bing」は、アメリカのMicrosoft社が提供する検索エンジンで、アメリカでは約8%・日本では約11%のユーザーに利用されています。2023年に、AIによるチャット機能「chatGPT」をモデルにした「bing AI」が搭載されたことで話題になりました。
bingはWindowsに標準搭載されていることから、ビジネス目的で利用するユーザーがメインです。とくに「ブルーカラー」と呼ばれる、生産現場に関わる作業員や労働者がメインのユーザー層になります。
Googleとは異なるユーザー層であり、10人に1人が使っていることから、アメリカではGoogleとあわせたSEOマーケティングをおこなうことが多いです。
また、bingはMicrosoft社独自のアルゴリズムを採用しているため、Googleでは順位が低いサイトでも上位表示される可能性があります。SEOを万全におこないたいならしっかり対策しておくべきでしょう。
アメリカ | 日本 | |
---|---|---|
スマホ | 1.24% | 0.75% |
PC | 17.55% | 21.17% |
タブレット | 13.28% | 3.65% |
参照:statcounter
bingは、Microsoft社が運用するだけあって、デスクトップ検索におけるシェア率が高い傾向です。アメリカではタブレットからも利用されていますが、日本国内ではPCからのアクセスがメインになります。
Yahoo!(ヤフー)
「Yahoo!」もアメリカ発祥の検索エンジンで、日本では「Yahoo!JAPAN」として認知されています。ニュース・ショッピング・オークション・天気など、さまざまなカテゴリーを集約した「ポータブルサイト」であることが最大の特徴です。
アメリカでは約3%のシェア率ですが、日本では約10%のユーザーが利用しています。Googleの検索エンジンを採用しているため、基本的なSEO対策はGoogleと同じです。
またポータブルサイトであることを活かして、ショッピングやオークション、トラベルなどのサービスに興味があるユーザーをターゲティングするのもいいでしょう。
アメリカ | 日本 | |
---|---|---|
スマホ | 1.66% | 12.94% |
PC | 4.1% | 6.33% |
タブレット | 1.3% | 13.68% |
参照:statcounter
アメリカではPCデバイスからのアクセスがメインで、日本ではスマホ・タブレットからのアクセスが多い傾向です。
DuckDuckGo(ダックダックゴー)
「DuckDuckGo」は、完全匿名性の検索エンジンです。Googleのプライバシー機能である「シークレットウィンドウ」のような、ユーザー情報を一切記録しない特徴があります。
日本での知名度は低く、アメリカでのシェア率も2%台ではあるものの、一部のユーザーリテラシーが高い層から圧倒的な人気を誇っている注目の検索エンジンです。北アメリカ中心に利用されており、今後の成長率に期待が高まっています。
現状のリーチ数に期待はできませんが、リスティング広告も実施できる検索エンジンなので、アメリカにおける新規ユーザー獲得を狙うならチャレンジしてもいいでしょう。日本での認知度が低いため、以下ではアメリカにおけるデバイスごとのシェア率を紹介します。
アメリカ | |
---|---|
スマホ | 1.84% |
PC | 2.26% |
タブレット | 2.42% |
参照:statcounter
検索エンジンのデバイス利用傾向比較
検索エンジンのシェア率はデバイスごとに傾向が異なるため、各デバイスにマッチしたマーケティング戦略を実施することが大切になります。ここからは、PC・スマホそれぞれの検索エンジンシェア率についてみていきましょう。
PC(デスクトップ)における検索エンジンシェア率
以下はアメリカと日本のデスクトップ検索におけるシェア率です。
検索エンジン | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 75.41% |
Bing(ビング) | 17.55% |
Yahoo!(ヤフー) | 4.1% |
引用:statcounter「アメリカ合衆国のデスクトップ検索エンジン市場シェア」
デバイス | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 71.22% |
Bing(ビング) | 21.17% |
Yahoo!(ヤフー) | 6.33% |
引用:statcounter「日本のデスクトップ検索エンジン市場シェア」
上記から、日本とアメリカは同じようなシェア率の推移であることがわかります。Googleが高いシェア率を獲得しており、約2割のユーザーがBingを活用している傾向です。
スマホ(モバイル)における検索エンジンシェア率
以下は、アメリカと日本のスマホデバイスにおける検索エンジンを比較したものです。
検索エンジン | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 94.94% |
DuckDuckGo(ダックダックゴー) | 1.84% |
Yahoo!(ヤフー) | 1.66% |
引用:statcounter「アメリカ合衆国のモバイル検索エンジン市場シェア」
デバイス | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 84.89% |
Yahoo!(ヤフー) | 12.94% |
Bing(ビング) | 0.75% |
引用:statcounter「日本のモバイル検索エンジン市場シェア」
モバイルにおける検索エンジンのシェア率はGoogleが圧倒的で、バラつきが見られたデスクトップ媒体よりも顕著な数値となっています。また、アメリカではDuckDuckGo、日本ではYahoo!が2位という結果になりました。
インターネット先進国であるアメリカでは、ネットリテラシーの高いユーザーが多く、プライバシー保護機能のあるDuckDuckGoが注目され始めているのです。一方日本では、「ニュース・天気などをスマホでサッと調べたい」というユーザーニーズが予測されます。
アメリカの検索ブラウザTOP4
Webサイト閲覧時に使う「ブラウザ」にも注目することが大切です。以下は、アメリカの2024年5月におけるトップシェア率になります。
検索ブラウザ | デフォルト | シェア率 |
---|---|---|
Google chrome(グーグルクローム) | 52.77% | |
safari(サファリ) | 34.29% | |
Microsoft Edge(マイクロソフトエッジ) | bing | 7.29% |
Firefox(ファイヤーフォックス) | 2.74% |
参照:similarweb「米国のブラウザ市場シェア」
ブラウザは、Webサイトにアクセスするために必要になるソフトのことです。設定で検索エンジンを指定することも可能ですが、ユーザーの多くはデフォルトの検索エンジンを利用しています。
上記の表を考慮すると、有名ブラウザの多くがデフォルト検索エンジンGoogleを設定していることがわかるでしょう。一方で、Microsoft Edgeでは、Windows10の移行以来bingをデフォルトに設定しています。PCユーザー間でbingの利用者が伸びているのはこれが理由です。
アメリカで検索されているWebサイトランキングTOP10
アメリカで検索されているWebサイトTOP10は以下の通りです。
Google
YouTube
Facebook
Yahoo!
Amazon
Instagram
Reddit
max
Wikipedia
X(旧Twitter)
参照:similarweb「上位ウェブサイトランキング」
検索上位には、検索エンジンや人気SNSがランクインしている傾向です。7位の「Reddit」はアメリカ発祥の掲示板型SNSで、日本における「2ちゃんねる」に似ているといわれています。
8位の「max」は、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーが提供する、定額制の動画ストリーミングサービスです。残念ながら日本から閲覧することはできません。
アメリカで人気のあるSNSや、今後検索が増える可能性のある新しいSNSに関しては、以下の記事で解説していますのでご参考ください。
アメリカの人気SNSランキングTOP5|日本企業のSNSマーケティングを成功に導くコツ
アメリカで検索されているキーワードランキング
アメリカで検索されているキーワードTOP10は以下の通りです。ここでは、Googleにおける上位検索キーワードを紹介していきます。
YouTube
Facebook
Amazon
zoom
Yahoo!
Yahoo mail
Netflix
ebay
roblox
Walmart
参照:similarweb「【2023年キーワードランキング】世界で一番検索されたキーワードとは?」
アメリカでは、YouTubeやNetflixだけでなく、HuluやAmazon Prime Videoなども100位以内にランクインしており、デジタルエンターテイメントへの需要が高いことが伺えます。
また、Amazon・ebay・WalmartなどのEコマースサイトが上位にランクインしていることから、オンラインショップを日常的に活用していることも予測できるでしょう。このように、キーワード検索のランキングを把握することで、インターネットユーザーの傾向を掴むことができます。
アメリカでのSEOマーケティングを成功させるコツ
最後に、アメリカでのSEOマーケティングを成功させるコツを3つ紹介していきます。
市場調査とキーワード選定によるローカライズ
言語特性における検索キーワードの違いに注意
Googleアルゴリズムにおけるアップデートに注意
市場調査とキーワード選定によるローカライズ
アメリカはSEOの本場であり、幅広い分野でのシェア率を誇っている国です。日本よりもはるかに市場が大きく検索ボリュームがある反面、キーワードによっては競合が飽和状態であり、非常に厳しい現状があります。
また、ただ単に日本語を英語に翻訳しただけでは、現地のアメリカ人へ響きません。ローカライズしたコンテンツ作成が求められるため、とくにキーワード選定が非常に重要になります。市場調査や競合サイトをリサーチし、実際に使われているKWを把握することが大切です。
さらに、アメリカの最新ニュースや社会問題などもしっかり情報収集し、トレンドを把握することを意識してください。
言語特性における検索キーワードに注意
アメリカではGoogleが圧倒的なシェア率を誇っているため、SEO対策はGoogleが中心になるでしょう。ただし、日本とアメリカで同じSEO対策をしても響かない可能性は高いです。
アメリカ英語とイギリス英語の違いはもちろん、英語表現特有の単語や語句などの言い回しには、十分注意する必要があります。
また、日本では2~3単語の短い検索キーワードがメインです。しかし、アメリカでは長いフレーズでキーワード検索する「ロングテール」も多い傾向があります。
Googleアルゴリズムにおけるアップデートに注意
Googleのアルゴリズムアップデートに合わせたSEO対策は国内でも必須ですが、本拠地のあるアメリカはいち早く影響を受けることに留意する必要があります。
アメリカSEOにおける最新情報やトレンド傾向などに常にアンテナを張り、情報を収集するよう努めましょう。現地ユーザーが好むコンテンツ作成や、ニーズの高いキーワード選定なども加味することが大切です。
よくある質問
よくある質問に関して、下記の内容をご紹介します。
アメリカの広告事情について教えてください。
アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴はありますか?
アメリカのデジタルマーケティングの現状について教えてください
アメリカの広告事情について教えてください。
アメリカの広告事情は以下の記事で解説していますので、ご参考ください。
【2024年最新】アメリカの広告事情|トレンドを押さえた運用のコツ
アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴はありますか?
アメリカでビジネスを失敗する企業の特徴に関しては、以下の記事で紹介していますのでご参考ください。
アメリカビジネス進出のメリットデメリット|成功・失敗例に学ぶマーケティングのコツ
アメリカのデジタルマーケティングの現状について教えてください
アメリカのデジタルマーケティングの現状を、以下の記事で解説していますので、ご参考ください。
【2024年版】アメリカのデジタルマーケティングトレンド | データを参考に解説
アメリカでのSEOマーケティングはTheDigitalXにご相談ください
アメリカのSEOは競争が激しいため、現地に精通したネイディブによるローカライズが必要不可欠です。しかし、自社でコンテンツを作成しながら、アメリカSEOの最新情報や現地のトレンド情報を把握し続けるのはかなりのコストがかかります。
弊社では、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの観点と実績から、ネイティブなSEO施策の提案が可能です。アメリカSEOマーケティングを検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。
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