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2024年7月24日

【2024年版】カナダの越境EC市場と人気のプラットフォーム5選を紹介

「カナダ越境ECの市場規模はどのくらい?」

「どのプラットフォームが人気なの?」


本記事では、上記のような疑問をお持ちの方へ向けて、本記事では最新の調査データを基に解説します。


さらに、消費者のブランド認知を促す媒体や、購入を促す要素についても解説しますので、カナダでのビジネス展開を検討している方はぜひご参考ください。



カナダの基本情報

カナダの基本情報は以下の通りです。

面積

998.5万平方キロメートル(ロシアに次ぐ世界第2位、日本の約27倍)

人口

約4,077万人 (2024年11月 カナダ統計局推計)

公用語

英語、フランス語が公用語

宗教

国民の半数以上(53.3%)がキリスト教徒(約29.9%がローマ・カトリック)、約3割(34.6%)が無宗教

主要産業

金融・保険・不動産などのサービス業、製造業、建設業、鉱業、農林業

引用:カナダ基礎データ|外務省


Worldometerによると、世界の人口ランキングで38位にランクされ、直近3年の人口増加率は年間の0.80%前後増加しています。日本の人口増加率は直近で0.50%前後減少ですので、カナダの人口増加率は日本の1.6倍程度となります。


EC市場において、若者増加によってオンラインでの売上向上ができるので、引き続き注視が必要です。


出典:

Canada Population (2024) - Worldometer

Japan Population (2024) - Worldometer




カナダ越境ECの市場規模

statistaによると、カナダのEC市場は2024年に655億5,000万米ドル(10兆3,930万円)で、2029年には1,044億米ドル(16兆5,510万円)に達するとされています。(年間成長率9.76%)


日本では、2029年には2,634億米ドル(41兆7,496億円)まで拡大するとのことです。日本はカナダの3倍の人口がいることを考慮し、2029年度予測の市場規模を比較すると、カナダの方が人口に対しての市場規模が大きいことが伺えます。


カナダのECのユーザー数は、2029年までに3,300万人(普及率85.8%)と2024年から約15%拡大。また日本でもカナダと同様に、2029年までに普及率87.3%と15%高まるとの予測があります。


次にDataPortalの調査を参考にすると、カナダでは家電やファッション、食品、DIY用の工具&資材などが売れ筋でした。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-canada)


日本と比べると、カナダでは食品や飲料、美容&パーソナルケアの規模が小さいことが伺えます。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-japan)


しかし、この3つのカテゴリはカナダの前年と比べて急成長しており、市場参入の余地があると言えるのではないでしょうか。


カナダの消費者のブランド認知と購入を促す要素

DataPortalのデータでは、検索エンジンや口コミ、ECサイトの3つがカナダで消費者のブランドを認知する媒体として上位を占めています。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-canada)


日本と比べると、カナダは口コミやECサイト、店頭販売、SNS広告が高く、テレビ番組が低いことが伺えます。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-japan)


そのため、カナダでデジタルマーケティングを活用してブランドを認知させたい場合、ECサイトの制作やSEO対策、口コミマーケティング、SNS広告の実行が基本戦略となります。


そして業界にもよりますが、収益化の状況を見計らって店頭販売にも注力するのも、1つの選択肢になるでしょう。


次に、カナダでは購入を促す要素として、送料無料が1位で、クーポン&割引が2位、ポイントの付与が3位でした。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-canada)


以下の日本のデータと比較すると、カナダではポイント付与や簡易的な返品規則、決済プロセスの簡略化など、日本ではあまり重要度の高くない項目が重要視されています。

(出典:https://datareportal.com/reports/digital-2024-japan)


ただし、日本と比べてカナダでは全体的に各要素のパーセンテージが高いため、中長期的には総合的な対策が重要だと言えるでしょう。



カナダ越境EC人気プラットフォーム5選

カナダの越境ECで人気のモール型ECのプラットフォーム5選を紹介します。


  • Amazon Canada

  • eBay Canada

  • Etsy

  • eWorldTrade

  • AliExpress


可能なプラットフォームに冠しては、similarwebを参考にしてWebのアクセス数から人気を調査しましたので、ご参考ください。


Amazon

(出典:https://www.amazon.ca/)


similarwebによると、カナダ用ドメインのAmazonは月間1億7060万人の訪問者が訪れており、2024年6月現在カナダで最も人気のあるプラットフォームです。


またstatistaの調査では、Amazonユーザーには以下のような特徴がありました。

  • Amazonの買い物客とオンラインの買い物客全体の年齢分布はほぼ同じである

  • Amazonの買い物客は男性と女性がほぼ半々である

  • アマゾンの買い物客の44%は大学卒業者

上記を参考にすると、幅広い属性にリーチしたい場合に有効だと言えるでしょう。


ビジネス運営の面では、Amazonを通じてカナダ国内での効率的な物流と配送体系を活用できます。


また、ユーザーへ購入を促す要素として挙げられた送料無料やクーポン&割引、ポイントの付与なども、Amazonであれば容易に満たせるので、toC向けかつ即認知獲得をしたい場合におすすめです。


eBay

(出典:https://www.ebay.ca/)


similarwebによると、カナダ用ドメインのeBayで月間2790万回訪問者が訪れており、2024年6月現在カナダで5番目に人気のあるプラットフォームです。


eBayは、オークション形式での販売が可能で、例えばアンティーク家具やクラシックカーといったニッチな商品において需要が高い特徴があります。


またカナダのeBayは、自動売上税徴収機能も導入され、販売者は売上税の申告が不要になりました。


このような特徴から、toCジャンルでニッチな商品を扱う中小企業や個人におすすめのプラットフォームだと言えるでしょう。


Etsy

(出典:https://www.etsy.com/ca/)


similarwebではEtsyの国ごとのデータを調査できませんでした。


Etsyは、美術品や衣類、ジュエリーなどのハンドメイドおよびビンテージ商品の売買を専門とするプラットフォームです。


このEtsyは以下の特徴があります。


  • 販売者同士が相談できる掲示板があり、販売ノウハウを共有できる

  • 取引手数料は比較的低く、販売ごとに4%

  • Google PayやPayPal、Klarnaなど支払いオプションが豊富


したがって、Etsyはハンドメイド関連の商品を販売したい個人や、中小企業向けにおすすめのプラットフォームです。


eWorldTrade

(出典:https://www.eworldtrade.com/)


eWorldTradeにおいても、similarwebでカナダのみの訪問者数のデータを調査できませんでした。


eWorldTradeは、BtoB市場に特化したECプラットフォームです。


他のプラットフォームと比べて大量購入と卸売に最適なため、製品の大量生産を行っている製造業者や卸売業者にとってメリットがあります。


さらに、eWorldTradeは各業界のバイヤーと接点を持つ機会があるので、新しい市場ニーズを探ることも可能です。


簡単なセットアップをする上で、多言語でのサポートを無料で受けられるため、参入しやすいプラットフォームの1つだと言えるでしょう。


Kijiji 

Kijijiもsimilarwebでカナダの月間訪問者数を調査できませんでした。しかし、カナダ人も購入したいものがあればまずはKijijiを見るほど、人気のプラットフォームです。


カナダのトロントに本社を構えるKijijiは、ローカル分類広告のプラットフォームで、主に個人間取引をサポートしています。


eBayによって運営され、商品の販売や不動産の広告、求人およびサービスの提供など幅広いカテゴリーをカバーしており、地元の市場に特化した広告を提供可能です。


特に、特定地域の消費者行動や市場動向を探るのに役立つため、地元密着型のビジネスをする場合にKijijiはおすすめです。


カナダの消費者の特徴

KPMGの調査によると、カナダの消費者の67%はオンラインよりも店頭での買い物を好んでいるとのことです。


さらにnlogicの2023年の調査によると、ケベック州では56%が店頭での買い物を好み、35% がオンラインでの買い物を好むとの報告があります。この違いの要因として、年齢が挙げられており、18~34 歳は、52%がオンラインでの買い物を好み、37%が店頭での買い物を好むとのことです。


カナダで越境ECを始める際は、どの世代をターゲットとした商品であるか、オンラインで購入される商品であるかを現地マーケターと調査を進め、参入余地を判断しましょう。


カナダ越境ECの「Amazon」出店方法

プラットフォーム名

出店方法

Amazon


カナダ越境ECの「eBay」出店方法


カナダ越境ECの「Etsy」出店方法


カナダ越境ECの「eWorldTrade」出店方法

プラットフォーム名

出店方法

eWorldTrade


カナダ越境ECの「Kijiji」出店方法


カナダへの貿易に関する注意点

カナダの貿易に関する注意点を調査を以下にまとめました。


  • 決済方法の種類を強化する必要がある

  • 輸入許可および検疫に関する証明書(輸出国が発行)の添付が必要

  • カナダ国民のための食品安全規則


決済方法の種類を強化する必要がある

Adyen(決済サービス会社)のカナダ支店長Sander Meijers 氏によると、カナダの57%の消費者は、Apple PayやGoogle Payなど希望の決済方法が使えない場合、購入をやめるとのことです。よって、カナダで越境ECに取り組む際、決済方法の種類を強化しておくべきだと言えるでしょう。


また、支払い詐欺の影響で消費者の33%がオンラインでの購入に不安を感じているとのデータがあります。したがって、不正取引を検出防止ツールを導入するなどして、安心して取引できるか否かが今後重要となります。


輸入許可および検疫に関する証明書(輸出国が発行)の添付が必要

カナダの輸入検疫強化に伴い、カナダ食品検査庁(CFIA)が公開しているリストで、記載のある魚種については、輸入許可および検疫に関する証明書(輸出国が発行)の添付が必要となりました。詳細は以下のページをご確認ください。


カナダ向け輸出水産食品の取扱いについて:農林水産省


カナダ国民のための食品安全規則

カナダ国民のための食品安全規則があり、熱加工や食品別での規則が以下のページで解説されています。


カナダ国民のための食品安全規則 農林水産省補助事業



カナダでの越境ECのコンサル&運用ならTheDigitalXへご相談ください

カナダの越境ECマーケティングは、KOLの選定しだいとなります。フォロワー数的にはマクロインフルエンサーやナノインフルエンサーだったとしても、現地の消費者目線でコンテンツやエンゲージメントを確認しないと、期待するコンバージョンが得られません。


弊社は、18年以上海外デジタルマーケティングに携わり、現地のマーケターと共同でプロジェクトを進めるため、タイでKOLマーケティングを実施したい場合、ぜひ一度ご相談ください。

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