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24/11/17

【2024最新】カナダの広告事情|主要な広告手法と日系企業の勝ち筋を紹介

【2024最新】カナダの広告事情|主要な広告手法と日系企業の勝ち筋を紹介

カナダは広大な国土と巨大な市場を持っており、経済が安定していることから、ビジネス進出を検討している日系企業は少なくありません。しかし、その中には、どのように広告出稿をしたらいいかわからず、「自社には難易度が高い」と進出を諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。


そこでこの記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきた弊社TheDigitalXが、カナダの広告マーケティングにおける以下の疑問や悩みを解消していきます。


カナダに広告出稿するにはどんな戦略が有効か?

日系企業がカナダで認知度拡大するにはどうすればいい?

カナダの広告マーケティングにおける注意点は?


さらに、現地や世界の競合他社に負けないための、日系企業の勝ち筋についても紹介しますので、広告出稿の手法にお悩みの方はぜひご参考ください。



カナダにおける広告市場の現状

まずは、カナダのマーケティング基礎データからみていきましょう。

面積

998.5万㎢

人口

約4,010万人

言語(公用語)

英語・フランス語

宗教

キリスト教(53.3%)

ローマ・カトリック教(約29.9%)

無宗教(34.6%)

主要産業

金融業保険業不動産などのサービス業製造業建設業鉱業農林業

参照:外務省「カナダ基礎データ


カナダは、ロシアに次ぐ世界第2位の国土を持つ国です。北米で最大の国土を持っている一方で、人口は約3,590万人と少なく、自然に囲まれています。そのため、鉱物・石油・天然ガス・森林などの資源にも恵まれている国です。ウランやニッケル、亜鉛の主要な輸出国の1つであり、トロントの金融業、オンタリオ州の製造業と農業など、さまざまな産業が経済を支えています。


カナダ経済の現状


参照:statista「カナダ: 1987年から2029年までの国内総生産 (GDP) の現行価格


カナダは世界最大級の経済市場を持っており、2024年時点におけるGDPは2兆24億ドルです。2008年の世界金融危機以降はゆっくりと回復し、現在も安定した経済を維持しています。カナダ経済を支えているのは、膨大な資源や大規模な製造業、そしてアメリカとの強固な貿易ネットワークです。


また、国民の生活水準はかなり高く、世界で最も平均寿命が長い国としても知られています。1人当たりのGDPは5万4,866米ドルで、日本の1人当たりGDPが3万3,138米ドルであることからも、水準の高さが伺えるでしょう。カナダにおける出生率は水準をはるかに下回っているものの、死亡率よりも出生率の方が依然として高く、自然人口も増加傾向です。


参照:statista「2029年カナダの一人当たり国内総生産(GDP)」/「カナダ-統計と事実


カナダ広告市場の現状




参照:statista「カナダのデジタル広告費 2023-2028


カナダの年間総広告費は230億米ドルであり、世界6位の市場規模を誇っています。2024年のデジタル広告市場は161億9,000万米ドルで、今後も年間10%の成長率で推移する見通しです。デジタル広告の中で最もシェア率が高いのは検索広告で、動画広告がその次に台頭しています。


2024年時点での検索広告は78億米ドルの市場規模であり、ユーザー1人あたりの平均広告支出は202.1米ドルです。2028年には、総広告費の64%がモバイル経由で発生すると予測されています。


また、ソーシャルメディア広告は2024年に38億米ドルに達し、年間成長率は4.61%で推移している形です。一方でテレビ広告は14億2,000万米ドルであり、前年の15億2,000万米ドルよりもやや減少しています。


参照:statista「カナダの広告-統計と事実」/「デジタル広告-カナダ」/「ソーシャルメディア広告-カナダ


カナダの主な広告手法とマーケティングのコツ

ここからは、カナダにおける主要な広告手法についてみていきましょう。マーケティングのコツについてもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


  1. 検索広告

  2. デジタルビデオ広告

  3. インフルエンサー起用広告

  4. テレビ広告


検索広告

検索広告は、デジタル広告支出総額のうちの46%を占めており、カナダにおいては最もポピュラーなデジタルマーケティングです。カナダでは、新しい商品やブランドを認知する媒体として、口コミや検索エンジンを活用しています。


さらに、興味を持った商品やブランドを調べるのも検索エンジンです。「ブランド認知を高めたい」「多くのユーザーにリーチしたい」という場合は、検索エンジンに広告を出稿するのがいいでしょう。


デジタルビデオ広告



カナダにおいて、デジタルビデオの広告費は継続的に増加しており、デジタル広告費の中では検索広告に次いで2位のシェア率を誇っています。2024年におけるYouTube広告はカナダで最もリーチが高く、女性は87.8%・男性は88.8%でした。


上記の動画は、電通カナダが制作し、現地と国内双方で話題になったCMです。語りや商品名の連呼などはなく、伝統的な日本文化をプッシュしたクリエイティブな内容になっています。


参照:statista「2024年カナダにおけるソーシャルメディア広告のリーチ、プラットフォーム別、性別別


インフルエンサー起用広告

カナダの消費者は、口コミから新しい商品やブランドを認知する傾向があります。実際に、statistaの2023年の調査では、調査対象者のうちの約60%が「インフルエンサーのInstagram投稿をきっかけに商品を購入した」と回答しました。さらに、調査対象者のうちの43.6%が、「インフルエンサーのFacebook投稿を見て商品を購入した」と回答しています。

実際の現地の声(弊社社員より)

カナダで現在最も人気のあるインフルエンサージャンルは「コメディ」です。反対に、「VIPとセレブリティ」はランク外であり、あまり広告効果は見込めません。インフルエンサーを起用する際は、上記を念頭に置いてセッティングしましょう。

参照:statista「2023年カナダで最も効果的なインフルエンサーマーケティングのプラットフォーム


テレビ広告

カナダでは、オンライン広告が主流となりつつあるものの、依然としてテレビ広告もシェア率が高い傾向があります。デジタル広告市場は、2024年には全体の4分の3に達すると予測されていましたが、実際は全体の5分の1をわずかに上回る程度です。


テレビは、現在も視聴者・広告主にとって重要なメディアであり続けており、テレビ広告は毎週カナダの成人の約86%に届いています。カナダ人がテレビに費やす1日あたりの平均時間は3時間以上なので、広告出稿を検討する意義は大いにあるでしょう。


参照:statista「カナダの広告 — 統計と事実


カナダの広告マーケティングにおける注意点

カナダの広告マーケティングにおける注意点は主に以下の2点です。


  1. 広告全体への不信感がある

  2. SNS広告出稿に注意


広告全体への不信感がある

そもそもカナダの人々は広告全般に対しての信頼度が低く、広告に基づいて行動を起こす可能性も低い傾向があります。これは、広告マーケティングにおける大きな課題となるでしょう。


statistaの2024年のオンライン調査では、カナダ人の44%が「オンライン広告にイライラすることが多い」と回答しました。しかし、40%は「見返りに無料でコンテンツが得られるのであれば気にしない」と答えています。このように、以前に比べると信頼は回復傾向にあるのも事実です。


またニールセンの調査では、2007年における信頼度は18%であったものの、近年では27%まで上昇していることがわかっています。とくにスマホのテキスト広告に対しては信頼度の伸び率がいい傾向です。モバイル機器への依存度が高まる中、いかにリアルタイムでリーチできるかがカギとなるでしょう。


参照:statista「2024年カナダのオンライン広告に対する態度」/Nielsen「デジタル広告に対するカナダの信頼はまだ遠い道のり


SNS広告出稿に注意

カナダでは、Facebook・YouTube・TikTokなどのSNSが人気です。ただし、プラットフォーム上の広告に関しては、全体的に不快感を抱きやすい傾向があるため、広告の出稿方法には注意する必要があります。とくに、検索履歴に基づいた広告には良い印象を抱きません

実際の現地の声(弊社社員より)


現地人の多くは、知り合いが教えてくれること(口コミ)を信頼する傾向があり、個人の推薦を最も有力な情報源としています。カナダではSNSをプライベートな会話に使用しており、連絡手段や情報収集の手段として活用している傾向です。世界に向けて私生活を公開するよりも、ややクローズドな使い方を好みます。

アジアでは人気の高い、eコマースと連動したソーシャルメディア広告ですが、カナダでは検索エンジンや実店舗、口コミほどの影響力はありません。また、カナダの消費者の約7割は、オンライン上の買い物よりも実店舗を好む傾向があります。ただし、YouTubeのリーチ数は高いので、SNSを使ったマーケティングを検討しているなら、狙い目はYouTubeでしょう。


参照:statista「カナダにおけるソーシャルメディアの利用 - 統計と事実」/「カナダの広告 — 統計と事実


カナダの広告マーケティングにおける勝ち筋

カナダの広告マーケティングにおける勝ち筋は以下の通りです。


  1. モバイルファーストに留意する

  2. 多民族・多言語国家であることに留意する

  3. SNSを活用したインフルエンサーマーケティング

  4. 現地に精通したネイティブのサポートを受ける


モバイルファーストに留意する




参照:statista「カナダにおけるモバイルインターネット利用範囲 2020-2029


カナダ向けの広告マーケティングでは、スマホユーザーの検索エンジン最適化を考慮した戦略が求められます。カナダはモバイルファーストの国であり、2024年時点におけるモバイルインターネット利用率は、全体のうちの96%です。このことからは、スマホを媒体に検索エンジンへアクセスしたり、検索エンジンから口コミサイトを閲覧したりしていることが伺えます。


そのため、モバイルからの閲覧環境を重視した検索エンジン・サイトデザインの最適化や、読み込み速度の向上などが求められるでしょう。また、パソコンやタブレットの保有率も高いことから、レスポンシブデザインなどのマルチデバイス対応も重要です。


多民族・多言語国家であることに留意する



積極的に移民を受け入れてきたカナダでは、多様性が尊重されています。カナダでは言葉が通じなくても伝わるCMが多く、多人種・多言語国家であることに配慮したものが注目される傾向です。現地では英語とフランス語の2つの言語が公用語として使われているため、英語が主要言語でない層もいます。


上記のCMは、カナダのマクドナルド社が制作した10年以上も前のプロモーションです。言葉が通じなくても「マクドナルド」は世界共通、というメッセージが込められており、カナダ向けの動画広告として非常に参考になります。


SNSを活用したインフルエンサーマーケティング

口コミが重視されるカナダでは、リーチ数の高いYouTubeをプラットフォームに、より身近な広告塔であるインフルエンサーを起用した広告を打つのが効果的です。YouTubeは音声付きの動画広告が出稿でき、視覚情報が重視されることから、言葉が通じなくてもメッセージを伝えやすい特徴があります。


さらに、カナダには登録者の多い影響力のあるYouTuberも多く在籍しているため、効果的な運用が期待できるでしょう。


現地に精通したネイティブのサポートを受ける

カナダはデジタルマーケティングの先進国であり、広告への不信感が依然としてあるため、国内と同じ手法では成功できない難しさがあります。一般的なSEO知識、マーケティング知識では対応しきれない側面もあるため、現地企業、または国内のネイティブなマーケターがいる専門家の監修・分析が欠かせません


また、現地にローカライズした内容の広告を出稿することも重要です。「どう見せるか」よりも、「現地の暮らしや文化に寄り添った内容か」を意識することが大切になります。


カナダの広告に関するよくある質問

最後に、カナダの広告に関するよくある質問を紹介します。


カナダの越境EC市場における人気プラットフォームは?

カナダの越境EC事情と人気プラットフォームについては、以下の記事を参考にしてください。

【2024年版】カナダの越境EC市場と人気のプラットフォーム5選を紹介


カナダへの広告出稿&支援はTheDigitalXまでご相談ください

カナダは魅力的な市場ですが、IT先進国かつ多民族国家であることから、ビジネス進出の難易度が高いのが課題です。広告に対する不信感を抱かせず、いかにリアルタイムでリーチできるかが成功のカギとなります。


弊社TheDigitalXでは、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの観点から、貴社のニーズに合ったサポート&戦略立案が可能です。18年以上の実績を活かし、各地のネイティブなマーケターと共同で的確なローカライズを提供いたしますので、お困りの際はぜひご相談ください。

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