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24/6/3

【基礎知識】インドのビジネス進出に必要な心構えを解説

【基礎知識】インドのビジネス進出に必要な心構えを解説

インドは海外企業の拠点やスタートアップ企業が多く進出している注目の市場です。日本の株式市場でも、近年インドに積極的に進出する動きがあり、海外拠点の候補として検討している企業も多いのではないでしょうか。


この記事では、インドのビジネス進出を検討している方に向けて、以下のような疑問を解決していきます。


「インド経済の現状は?」

「インドに日系企業がビジネス進出するメリットって?」

「カルチャーギャップに留意する点はある?」


日系企業のインドビジネス進出に役立つ基礎情報を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。







インドのビジネス展開に役立つ基礎情報

まずはインドの基本的な情報からみていきましょう。

面積

約328.7万k㎡

人口

約14億人

公用語

ヒンディー語・英語(ほか21言語)

宗教

ヒンドゥー教(79.8%)イスラム教(14.2%)キリスト教(2.3%)シク教(1.7%)仏教徒(0.7%)ジャイナ教(0.4%)

主要産業

農業・工業・IT産業

引用:外務省「インド基礎データ


インドは南アジアの共和制国家で、世界第7位の広大な土地面積を所有しています。日本の約9倍もの広さがあり、今後も人口増加が期待されるため、経済成長の見込みのある国です。


多言語・多宗教の国であり、州ごとに民族や宗教が異なる特徴があります。民族が異なれば言語も異なるため、公用語以外にも21種類の言語が認められている多言語国家です。


インドはその広大な土地を活かし、42%を農地として活用しています。労働人口の半数以上が農業に従事しており、GDPの約2割を担っている傾向です。また、GDPの約16%を占める製造業(工業)も盛んで、なかでも自動車の部品産業が注目されています。


さらに、近年ではIT産業もGDPに占める割合を伸ばしており、現在約8%を担っている傾向です。


【インドビジネスのメリット】成長するインド経済

インド市場は世界中から注目されており、IT産業においては多くのユニコーン企業などのスタートアップが事業を展開しています。インドにビジネス参入するメリットは以下の通りです。


  1. 人口ボーナス期の到来と豊富な人材

  2. 右肩上がりの成長率

  3. IT関連産業の成長


それぞれ詳しく解説していきますので、まずはインド経済の現状と魅力についてみていきましょう。




人口ボーナス期の到来と豊富な人材

インドは「人口ボーナス期」であり、労働人口の割合が上昇している傾向があります。


国連経済社会局の推計では、2023年半ばの時点において、インドの総人口が中国を抜いて世界1位となりました。そのうちの4割が25歳以下の若年層であり、十分な労働力が見込める年齢の総人口は6割以上にのぼります。高齢化社会の日本とは真逆の、将来性のある環境です。


若年層の人口が豊富ということは、さまざまな商品やサービスの需要があるということでもあります。さらに、若い現地のビジネスパーソンは英語が堪能であり、古い風習に捉われない新しい価値観を持っている傾向です。開発事業やIT事業に適した人材が確保しやすい魅力もあります。


右肩上がりの成長率

インド経済が右肩上がりの成長率をキープしていることも、ビジネス進出の大きな魅力です。インドの実質GDPは1970年から上昇し続けており、2023年には世界経済ランキング5位まで上昇しました。


2003年から2014年にかけての11年間では、年平均8.3%の成長率を記録し、向こう10年以上も年平均6.5%以上の成長率継続が予測されています。また、国内の民間最終消費支出(個人消費)は、2022年から2023年にかけて7.5%も増加しました。


さらに2029年には、日本を抜いて世界3位になる見込みがあり、2035年にはGDPが10兆ドル規模に到達するといわれているのです。


参考:日本経済団体連合「インドでビジネスチャンスをつかむために」/Digima~出島~「インドビジネス基礎知識まとめ-インド進出時に知るべき3つの情報



IT関連産業の成長

1980年頃、インド政府がソフトウェア開発に注力し始めたのをきっかけに、バンガロールへIT技術者育成と外資系IT企業の誘致をおこないました。アメリカから帰国した技術者たちがバンガロールに集結したことから、バンガロールは「インドのシリコンバレー」と呼ばれています。


インドでIT産業が成長した理由としては、アメリカとの時差が12時間あることが大きいでしょう。


この時差は、「アメリカからインドに投げた仕事が翌朝には出来上がっている」という効率的なルーティンワークを誕生させました。また、多くの現地人が英語に精通しているという点も後押しされています。


さらに、新光産業であるIT事業が、インドのカースト制度の影響を受けづらかったことも理由の1つです。身分に関係なく選べる安定した仕事として若年層から注目され、優秀な人材が集まったことが産業の発展へとつながりました。


【注意点】インドビジネス進出前に知っておくべきこと

最後に、インドビジネスを検討している企業が最低限知っておくべきことを3つ紹介します。


  1. 独自の文化や民族性

  2. ビジネスマナーや文化のギャップ

  3. インフラ整備の虚弱性


上記を事前に把握しきちんと対策できるかどうかで、進出後の明暗が分かれるといっても過言ではないでしょう。インドビジネスのデメリットや注意点に留意しつつ、柔軟に対処できるような姿勢を持つことが大切です。


独自の文化や民族性

まずは、カースト制度が市場に与える影響を理解しておく必要があります。インドは多種多様な言語や宗教が共存しているため、地域によって異なるアプローチが必要です。さらに、宗教的価値観を重視したマーケティングを意識することも大切になるでしょう。


たとえば、インドには独自の「カースト制度」と呼ばれる階級制度が存在します。現在は徐々に形骸化してきており、新しい価値観を持っている若い層も多いです。しかし、職業・結婚相手への制限や差別などは依然として存在し、身分への価値観による影響が残っています。





ビジネスマナーや文化のギャップ

日本人とインド人ではジェスチャーを含む日常習慣にギャップがあり、コミュニケーションに齟齬が生まれやすいため十分注意する必要があります。相手の文化を重んじる姿勢を持ち、ビジネスマナーや習慣などにも配慮することが大切です。


たとえば、インドでは同意する仕草を「頭を横に倒す」ことで表現します。しかし日本だと疑問のジェスチャーとして使われている仕草なので、コミュニケーションに齟齬が発生しやすいです。


また、インドでは左手を「不浄の手」とする価値観があります。握手はもちろん、名刺や物を渡す際など、相手に接する際は左手を使わないようにするのがマナーです。左利きの方などはつい使ってしまうことのないよう十分注意しましょう。


インフラ整備の虚弱性

道路・鉄道などの輸送手段、水道・電気などのライフラインが遅れていることにも留意する必要があるでしょう。なかでも電力不足による電力インフラの虚弱性は、さまざまなトラブルやデメリットの原因になり得ます。


そのため、事前の市場調査を重視し、トラブル発生時のリスクマネジメントをしておくことが大切になるでしょう。たとえば、以下のような対策が効果的です。


  • 取引先にネット環境の虚弱性を告知しておく

  • 自家発電設備を整え、電力不足や停電に対策する


インドは2014年のモディ政権発足以来、積極的にインフラ投資をおこなっています。2023年までの9年間で、道路の敷設距離は1.5倍・空港の数を2倍に増やしました。さらに、水道や飲料水の普及も34%から68%まで上昇させ、2025年には100%達成を目指しています。


そのため、今後のインフラ整備へ期待ができるのも事実です。



まとめ

目覚ましい経済成長を続けるインドは、日系企業にとって魅力的なビジネスマーケットです。ただし、さまざまな言語・民族・宗教が集まる国でもあるため、その独自の文化や日本とのギャップについてしっかり理解する必要があります。


弊社は、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの観点から、海外展開に必要な情報発信やサポートをおこなえるのが強みです。言語や法律、ローカライズなど、さまざまな観点から海外進出のパートナーとして貢献いたします。


インドへのビジネス進出をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。



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