24/8/27
海外向けリスティング広告の運用方法|出稿のメリットデメリットや勝ち筋を紹介
リスティング広告は、日本に居ながら低コストでマーケティングがおこなえるので、海外進出に最適な手法です。た だし、国内に出稿するのとは状況が異なるため、効果的に運用するには工夫が必要になります。
「海外においてリスティング広告が有効である理由は?」
「海外へのリスティング広告出稿のメリットとデメリットが知りたい」
「海外リスティング広告出稿に最適な検索エンジンは?」
この記事では、デジタルマーケティングのプロフェッショナルであるTheDigitalXが、上記の疑問を解決していきます。海外リスティング広告の勝ち筋や注意点についても解説しますので、マーケティング手法に悩んでいる方や、リスティング広告の運用方法を検討している方は必見です。
海外におけるリスティング広告の重要性
リスティング広告は、検索エンジン上でユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告です。ユーザーにクリックされると広告主に料金が請求されるのが特徴で、料金を支払えば検索結果の上部に表示することができます。
リスティング広告が海外へのマーケティングにおいて重要視される理由は、オーガニックな「検索連動型広告」であるためです。アメリカなどのIT先進国では、インターネット上の恣意的な情報操作を嫌い、広告をブロックしているユーザーが多い傾向があります。
一方 、リスティング広告はユーザーの検索行動に連動して自然に表示されることから、ほかの広告よりも嫌悪感なく受け入れられやすいのです。
日系企業が海外にリスティング広告を出稿するメリット
まずは、日系企業が海外にリスティング広告を出稿するメリットから紹介していきます。
日本国内から販路拡大が狙える
海外進出のハードルが低い
検索ユーザーへ直接訴求できる
即効性がある・必要な時期に出せる
日本に居ながら低コストで即効性が狙えるリスティング広告は、海外進出に欠かせないマーケティング手法です。それぞれ詳しくみていきましょう。
日本国内から販路拡大が狙える
リスティング広告を出稿する大きなメリットは、日本国内から簡単に海外市場への販路拡大が狙えることです。現地に赴く必要がなく、日本にいながら自社製品やサービスに関心を持つ海外のターゲット層に直接アプローチできます。
リスティング広告は、検索エンジンで関連キーワードを検索するユーザーに対し、即座に広告を表示できるのが特徴です。迅速に認知度を高めながら効果的に集客でき、SEOよりも早く結果を出せる点でも優れています。
海外進出のハードルが低い
リスティング広告を活用するメリットとして、海外進出のハードルが低い点も挙げられます。リスティング広告は少ない予算から始められ、広告費用の上限を設定すれば簡単に予算管理が可能です。
また、社会情勢や自社の都合で広告停止が必要になった場合も、クリック1つで簡単に停止できます。この柔軟性により、リスクを抑えつつ手軽に海外市場に進出できるため、小規模な企業でもチャレンジしやすいマーケティング手法です。
検索ユーザーへ直接訴求できる
リスティング広告は、検索ユーザーへ直接訴求できる点でも優れています。検索エンジンを利用するユーザーは特定の情報を探してアクセスしているため、その検索キーワードに基づいた広告を表示することで、ユーザーのニーズに合った情報を提供できるのです。
これにより、合理的かつ効率的に自社のサービス・商品を「必要な情報」として伝えられるので、より確度の高いターゲット層にリーチできます。
即効性がある・必要な時期に出せる
リスティング広告には即効性があり、必要な時期に柔軟に対応できるというメリットもあります。入稿後すぐに表示されるだけでなく、SEOのように効果が出るまで数か月を要することもありません。
また、審査期間や媒体の掲載期間に縛られることもなく、急な出稿や期間限定のキャンペーンにも対応可能です。出稿停止も簡単におこなえるため、時期に合わせた効果的な集客ができます。
海外にリスティング広告を出稿するデメリット
海外向けにリスティング広告を出稿する際は、メリットだけでなく以下のデメリットにも留意することが重要です。
潜在層向 けのアプローチには向かない
ビジュアル訴求には向かない
リスティング広告のみでは費用対効果が低い
潜在層向けのアプローチには向かない
リスティング広告は、検索キーワードに連動して広告を表示するため、主に顕在層向けのアプローチに適しています。具体的なニーズを持つユーザーに効果的に訴求できる一方で、幅広い潜在層へのアプローチには不向きです。
潜在層にアプローチする場合は、キーワード広告だけでなくディスプレイネットワークやターゲティング広告など、ほかの 広告手法を組み合わせる必要があります。このため、リスティング広告だけでは新たな需要を喚起するのが難しい点がデメリットです。
ビジュアル訴求には向かない
リスティング広告はテキストがメインの広告であるため、言語リテラシーの高いユーザー層へのアプローチに適したマーケティング手法です。娯楽ツールとしてネットサーフィンしている、あるいはコミュニケーションツールとして活用しているユーザー層には、残念ながら届きにくいというデメリットがあります。
調べものや情報収集目的でない、娯楽目的のユーザーには、動画や画像などのメディアをメインとしたビジュアル訴求が効果的です。
リスティング広告のみでは費用対効果が低い
海外への出稿に限らず、リスティング広告はPDCAサイクルによるブラッシュアップが基本です。さらに近年では、以下のようなさまざまな理由から、リスティング広告だけで費用対効果を期待するのが難しくなってきています。
広告主の増加や飽和
ユーザーのネットリテラシー向上
商品やサービスの多様化による比較の激化 など
そのため、ほかの広告手法やマーケティング戦略と併用し、総合的に施策をおこなう必要があるのです。
海外リスティング広告出稿におすすめの媒体5選
ここからは、海外のリスティング広告出稿に最適なおすすめの検索エンジンを紹介していきます。
Google(グーグル)
Yahoo!(ヤフー)
Naber(ネイバー)
百度(baidu)
Yandex(ヤンデックス)
Google(グーグル)
「Google」は、世界的に圧倒的なシェアを持つ検索エンジンで、アメリカや日本をはじめ多くの国で利用されています。とくに欧米諸国ではシェア率が高く、アメリカでは92.26%です。多言語対応とシンプルな使いやすさで評価されています。
リスティング広告は、「GoogleAdWords」を利用することで簡単に出稿可能です。ターゲット国を指定すれば、海外ユーザーにもアプローチできます。広告出稿には審査がありますが、日本語でのサポートが提供されているため、日本からでもスムーズに運用できるでしょう。
Yahoo!(ヤフー)
「Yahoo!」は、日本では「Yahoo!JAPAN」として広く認知されており、香港では6.4%・台湾でも5.95%と一定のシェア率を誇っています。ただし、世界全体では1.58%とやや低めです。
Yahoo!リスティング広告を海外向けに出稿する際には、Microsoftの「Bing Ads」を利用します。日本からのアカウント開設は可能ですが、英語のみの対応となるため、言語面での対応が必要です。審査や条件についても、英語での手続きが求められます。
NAVER(ネイバー)
「NAVER」は韓国でシェア率No.1を誇る検索エンジンで、韓国内では15.9%のシェアを持っています。NAVERでリスティング広告を出稿する場合、日本からの直接出稿は難易度が高いです。韓国の銀行口座の登録が必要となり、管理画面は韓国語のみ対応となります。
このため、NAVERでの広告出稿を検討する際は、韓国市場に詳しい広告代理店やマーケターのサポートを受けるのがおすすめです。審査や条件も韓国語での対応が求められるため、専門知識が必要になるでしょう。