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24/8/14

国内企業の海外マーケティング事例4選|成功事例から海外マーケの最前線を解説

国内企業の海外マーケティング事例4選|成功事例から海外マーケの最前線を解説

日本は人口減少に伴う経済の弱体化が既定路線であるため、海外へとビジネスチャンスを求めにいく方や法人は多いです。


海外へとビジネスを仕掛ける上で不可欠なのが「海外マーケティング」ではないでしょうか?


しかし、海外へのマーケティングは言語や国民性、さらには地理的要因など、あらゆる点が国ごとに異なり非常に難易度が高いため、「海外マーケティングの事例」を通して海外マーケティングについて理解を深めたい方も多いはずです。





上記の点について、グローバルマーケティングのプロフェッショナルの視点からわかりやすく解説していきます。





海外マーケティングの最新トレンドとは?

まずは海外マーケティングの最新トレンドについて把握していきましょう。


海外でマーケティングをしたいと考えている、あるいは現在進行形でマーケティングを実施している場合、どのような理由から行っているのでしょうか?


詳細は下記をご覧ください。



ご覧のように、最大の動機は「海外で新規顧客開拓をしたい」というものでした。


次いで、認知度の向上やサプライチェーンの開拓など、教科書通りの動機が多く見られています。


一方、「現地日系企業への拡販」「現地の人材採用」といった、現代だからこその動機が見られるのも特徴です。


これだけグローバル化が進行すると、現地にも日系企業が多く進出しているため、「日本企業へのビジネスを海外で行う」という新しい業態が生まれても不思議ではありません。


そして、海外マーケティングで効果を感じているBtoB企業の92%がWebサイトを活用しているというデータも存在しています。


また、海外向けのマーケティングを特に強化している地域としては、


  • 東アジア(中国、韓国、台湾)

  • 東南アジア


この2つのエリアを答えた企業が多いのも特徴です。


地理的に近く、比較的ビジネスへと乗り出しやすいため、この2つのエリアが筆頭になるのも頷けますね。


弊社の実体験としては、親日国で構成される東南アジアは非常にビジネスがしやすく、成長著しいという特徴もあるため、海外マーケティングを仕掛けるターゲットとしては強くおすすめできます。


出典:【2024年最新】BtoB企業の海外向けマーケティングの実態調査 - PR TIMES



海外マーケティングの成功事例4選

続いて、海外マーケティングの成功事例として、下記4つの国内企業を取り上げます。


  • 株式会社ファーストリテイリング

  • 眞露株式会社

  • 株式会社ヤクルト本社

  • 明治ホールディングス株式会社


実際の事例を取り上げているので、マーケティング戦略立案の参考にしてください。

株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)


日本国内では圧倒的な地位を作り上げているユニクロは、アメリカでは日本ほどの存在感を作ることができていませんでした。


その理由にはさまざまなものがありますが、温暖化の影響で主力製品の一つである「ヒートテック」の販売が不振に陥っていた点は無視できない理由の一つです。


また、ユニクロは事前に詳細なスケジューリングをした上で、販売計画を立案していましたが、この戦略が昨今のSNS主流のハイスピードなトレンド感に対応できません。


こうした理由から、ZARAやH&M、GAPなど、ファストファッション大国であるアメリカでは到底太刀打ちできませんでした。


このような状況に陥った場合、一般的なビジネス感覚だと「新たな主力製品の開発」「販売スケジュールの見直し」といったテコ入れを実施しますが、ユニクロは「長期的なマーケティング戦略」を持つことを決め、大きな方針転換は行っていない点が特徴です。


そして、コロナ禍を迎えると状況は一変します。


ステイホームの時間が増えた結果、「質の高い下着を求める」という、これまでには見られなかったトレンドが生まれました。


日本人なら周知の事実である通り、下着、肌着はユニクロの十八番であり、アメリカ人の女性に対して「ワイヤレスブラジャー」がとてつもない勢いで売れていきました。


そして、コロナ禍前後でワイヤレスブラジャーの売り上げがおよそ14倍も増大したことにより、アメリカでのプレゼンスを大きく高めることに成功しました。


この事例から分かることは、トレンドに乗ることも大切ですが、同様に良質な製品、あるいは自社が自信を持っている製品を「長期間に渡り市場に留まらせておく」ことの重要性です。


SNS時代の昨今は「トレンドこそがビジネスの主流」とされますが、自社に訪れるチャンスをじっと待つ姿勢もまた、忘れることなく持っておきたいものです。


出典:アメリカでのマーケティング成功事例、ユニクロのワイヤレスブラ! - YS AND PARTNERS



眞露株式会社


続いて取り上げるのは、酒類業界でも名高いJINROを提供する眞露株式会社の韓国における事例です。


「韓流ブームの波に乗る」ことを目指し、主力製品である「チャミスル」を「韓国ドラマあるある」という形でプロモーションしています。


実際の動画のスクリーンショットを見てみましょう。



非常に大きな反響を呼んだのがこのワンシーン。


韓国ドラマでよくある「君にふさわしい男は他にいる」「そんなことない、私はあなたを愛している」というやり取りにおいて、女性側が「なんでわかってくれないの」という気持ちを込めて、弱々しくパンチをするというシーンを見事に再現しています。


「攻撃力”0”パンチ」というコピーが非常に秀逸で、まさに「バズりそう」なプロモーションとして仕上がっています。


事実、このプロモーションは極めて大きな効果を発揮し、日本語で作った国内向けのプロモーションにも関わらず、「自社YouTubeにハングル文字のコメントが増える」といった効果が見られているとのことです。


この事例のように、「国内と海外の両方を狙う」といったマーケティング戦略は、一石二鳥でコストパフォーマンスに優れるため、検討の余地は大いにあります。


余談ですが、この一連のマーケティングに関わった自社人材は「たった三人」であり、事前にInstagram、X(旧Twitter)、TikTokのSNSごとに表現などを細かく変えたり、すべての投稿スケジュールを綿密に設計するなどしていたとのこと。


すべてオンライン上で実施されることなので、自社のみでこれだけの規模のことを完結できる点は、デジタルマーケティングの強みの一つだと言えるでしょう。


出典:韓国カルチャーブームの時流を捉え、戦略的に「バズる」マーケティングを仕掛ける【眞露様】 - PR Wire

株式会社ヤクルト本社

日本でもお馴染みの乳酸菌飲料「ヤクルト」は、東南アジアでも圧倒的な知名度を誇ります。


日本ではなく東南アジア発の製品であると信じられており、「ヤクルトは日本発の商品」と言っても信じてもらえないほど、現地で浸透していることは語り草です。


ヤクルトが東南アジア、とくにインドネシアでどのように現在の立ち位置を獲得したのでしょうか?


主要な販売チャネルは下記の通りです。


  • ヤクルトレディ(YL)による訪問販売

  • ミニマーケット

  • ショッピングモール


オンライン全盛の時代にヤクルトレディによる販売で52%もの売り上げを築いている点は注目に値します。


ヤクルトがマーケティングにおいて重要視しているのは、ブランディングではなく「リアルな体験」です。


食品という商材の特性上、実際に飲んだり、味わったりすることの価値が非常に高いため、ヤクルトレディによる訪問販売に力を入れているとのこと。


また、各家庭の家計のお財布の紐は主婦、つまり女性が握っているため、「主婦層へのアプローチに特化している」ことも特徴としてあげられます。


一方、デジタルマーケティングを一切実施していないわけではありません。


メッセージングSNSである「WhatsApp」を活用し、限られたリソースを1つのプラットフォームに絞っている点も興味深いです。


WhatsAppは「海外版LINE」のようなイメージで、LINEのように日常生活の一部として利用されています。


そして、ヤクルトのような食品商材は日常生活の一部であるため、WhatsAppのようなメッセージングアプリとの相性が良好です。


以上をまとめると、


  • マーケティングのトレンドであるデジタルマーケティング、ブランディングに依存しすぎない

  • 商材によってアプローチの仕方を変えることの重要性

  • ターゲットを絞り込みリソースを集中して投下する


上記のような点が、ヤクルトのインドネシア展開における成功の鍵を握っていると言えるでしょう。


出典:1日700万本販売:ヤクルト - JETRO

明治ホールディングス株式会社


日本で押しも押されぬ大企業である明治のベトナムにおけるマーケティング事例も注目に値します。


海外マーケティングでよくあるのが「現地法人への丸投げ」であり、この戦略で失敗をするたくさんの企業を弊社は見てきました。


明治もその例に漏れず、ベトナム進出に当たって現地法人に丸投げに近い形で運用をしていましたが、思うような効果を上げることができませんでした。


明治の本社側としては、ベトナム市場はすでに成熟期に移行しつつあるため、先進国で見られるような「付加価値を求める」ような購買行動を予期し、それをマーケティングに組み込みたかったとのことです。


しかし、この細かなニュアンスが現地法人に伝わらりきらず、結果としてマーケティングは失敗に終わりました。


これを受けて、明治は本社主導で下記に示すマーケティングを実施します。


  • ベトナム人のSNS使用時間の長さに注目(日本のおよそ1.5倍)

  • YouTubeへと広告を出稿

  • 6秒間のバンパー広告と長尺のTrueViewインストリーム広告を併用


ヤクルトの事例でもありましたが、成功事例に共通するのはリソースをできる限り集中して投下することです。


明治はYouTubeに狙いを絞って、6秒間と短めのバンパー広告ではリーチを広げることを目的とし、より長いTrueViewインストリーム広告では小売店への送客を促すメッセージを「小売店の半径5km以内のユーザーへと配信」することでターゲティングを行います。


これが功を奏し、一部店舗では売り上げが脅威の310倍アップするほどの成果をあげ、マーケティングは大成功に終わりました。


出典:明治は本社主導のマーケティングで海外進出に挑戦、トライアルの知見を現地にも展開 - Think with Google



成功事例からわかる海外マーケティング成功のコツ

  • マーケティング戦略を立案する

  • 市場調査、競合調査を実施する

  • 現地言語をネイティブ水準で扱える人材を確保する

  • 現地の文化や商慣習、法規制について把握する

  • 現地法人に丸投げせずに積極的に関与する

  • 自社商材に合ったターゲティングを実施する

  • 限られたリソースを集中的に投下する


4社の国内企業の海外マーケティングの成功事例について取り上げましたが、心に留めるべき教訓は上記の通りです。


いずれの事例でも共通していたのは「マーケティング戦略が明確」であった点です。


マーケティングは不確定要素が多いため、どうしても行き当たりばったりになりがちですが、事前に決められる部分は徹底して決め切る姿勢が重要です。


参考:海外マーケティングの始め方4ステップ!必須フレームワークも解説


また、ヤクルトや明治の事例から学ぶべきは「ローカライズ」の重要性です。


画一的なマーケティング手法を採用するのではなく、現地に合わせた手法を採用し、成果を最大化することが求められます。


参考:ローカライズでグローバルマーケティングの成否が決まる!成功に導くポイント4選

海外マーケティングに関するよくある質問

  • 海外の広告コンテンツはどのように作成すればいい?

  • 海外のSNSマーケティングの運用のコツは?

  • 海外で広告運用をする場合の注意点は?

  • 海外物販で利用すべきプラットフォームは?

  • 海外のマーケティングは自社だけで進められる?


私たち「The Digital X」はグローバルマーケティングの支援を実施していますが、弊社に寄せられる海外マーケティングに関するよくある質問としてあげられるのは上記の点です。


今回の事例でもあったように、動画や記事などの広告コンテンツをどのように作成すれば良いのかについて知りたいWebマーケティング担当者は非常に多いです。


また、SNSマーケティングが現代マーケティングのトレンドであることは理解しているものの、実際にやってみるとなかなか思うような成果があげられないことも多いのではないでしょうか?


参考:【2024最新版】海外向けのSNSマーケティング戦略を3ステップで解説


こうした点は実際にグローバルマーケティングを実施した人間でないと理解できない部分なので、自社のみで完結させることが難しいと感じているなら、積極的に支援を受けるべきです。


グローバルマーケティングの支援について興味があるお客様は、弊社カタログをご覧ください。



海外マーケティングならThe Digital Xにお任せください

海外マーケティングは今後の日本企業のビジネスの主流になることが予想されます。


記事を通して成功事例からポイントを把握し、効果的なマーケティングを実施してください。


また、海外マーケティングでお困りの場合は、私たち「The Digital X」にお任せください。


グローバルマーケティングのプロフェッショナルの視点から、海外マーケティングを強力に支援いたします。


興味を持っていただけたお客様は、お問い合わせにて不安な点や疑問点をご相談いただけますと幸いです。

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