December 25, 2024
【2024年データを日本と比較】インドネシアで人気のSNS5選!成功事例も紹介

インドネシアで利用者数の多いSNSは以下の通りです。
SNS | 利用者数 | 広告リーチ | |
1位 | You Tube(ユーチューブ) | 1億3,900万人 | 49.9% |
2位 | TikTok(ティックトック) | 1億2,680万人 | 64.8% |
3位 | Facebook(フェイスブック) | 1億1,760万人 | - |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 1億90万人 | 36.2% |
参考:https://datareportal.com/reports/digital-2024-indonesia
日本では、利用率が高いSNSが上から順にLINE、X(Twitter)、Instagramのことから、インドネシアと大きく異なることが伺えます。
この記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきたThe Digital Xがインドネシアと日本のSNS事情を比較しつつ、ターゲットへ効果的にアプローチするためのヒントをお伝えします。
記事内では広告においてリーチ率の高いSNSも紹介しているので、併せてご参考ください。
【日本との比較】インドネシアのSNS・インターネット事情
インドネシアの総人口は2億7,870万人で、インターネット利用者は1億8,530万人です。これは全体の66.5%であり、1年間で0.8上昇しました。

一方日本の総人口は1億2,300万人で、そのうちの1億440万人(84.9%)がインターネットを利用しています。

参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:インドネシア」「デジタル2024:日本」
インドネシアのインターネット利用率は日本よりも低いですが、これはインフラ整備の虚弱性や貧富の格差など、都市部と校外で利用率に格差があることが要因です。そのため、インドネシアをひとくくりにしたマーケテイング戦略ではなく、地域差を考慮することが大切になります。
携帯電話の普及率とSNS利用率
DATAREPORTALのデータを参照すると、インドネシアと日本における携帯電話の接続数は以下の通りです。
国名 | 携帯電話の接続数 |
インドネシア | 3億5,330万件(総人口の126.8%) |
日本 | 1億8,890万件(総人口の153.6%) |
インドネシアでは、携帯電話の所持者のうちの8割以上がAndroidを利用しています。先述したように、インドネシアではエリアによる地域差があり、比較的安価な100~300万ルピア(日本円で1~3万円前後)で買えるAndroidが普及している傾向です。
そのため、高価なiPhoneよりも、日本でも有名な「Sausung」をはじめとする中国・韓国の電子機器メーカーが台頭しています。
また、日本とインドネシアにおけるSNS利用率は以下の通りです。
国名 | SNS利用率 |
インドネシア | 1億3,900万人(49.9%) |
日本 | 9,600万人(78.1%) |
インドネシアは日本よりもSNSの普及率が低いものの、ユーザー数は日本を上回っています。モバイルインターネットの普及率の高さや若年人口の多さから、今後インドネシアのSNS利用率は上昇していく見込みです。
参照:statista「インドネシアのモバイルオペレーティングシステムのシェア2020-2024」
インドネシアにおけるインターネット・SNS利用時間


DATAREPORTAL「デジタル2024:インドネシア」「デジタル2024:日本」
以下は、DATAREPORTALのデータを 参照し、日本とインドネシアにおける1日のインターネット・SNS利用時間を比較したものです。
インドネシア | 日本 | |
インターネット利用時間 | 7時間38分 | 3時間56分 |
SNS利用時間 | 3時間11分 | 53分 |
インドネシアでは、インターネット利用時間が日本の約2倍・SNS利用時間は約3倍であることから、デジタルマーケティングを行うことでユーザーとの接点回数を向上させられます。
DATAREPORTAL「デジタル2024:インドネシア」「デジタル2024:日本」
以下では、無料でインドネシアのSNS平均利用時間から得られる考察を公開していますので、ご参考ください。
インドネシアの人気SNS・TOP5
ここからは、2024年のインドネシアにおける各SNSプラットフォームの利用状況についてみていきましょう。

インドネシアで最も利用率の高いSNSは、WhatsApp(メッセンジャーアプリ)です。
対して、SNSごとに利用者数と広告リーチを考慮すると、以下の表のような順位になります。
SNS | 利用者数 | 広告リーチ | |
1位 | You Tube(ユーチューブ) | 1億3,900万人 | 49.9% |
2位 | TikTok(ティックトック) | 1億2,680万人 | 64.8% |
3位 | Facebook(フェイスブック) | 1億1,760万人 | - |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 1億90万人 | 36.2% |
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:インドネシア」
インドネシアにおいて、普及率が高いのはYouTubeになります。SNS利用者数が1億3,900万人でしたので、人口の約半数にリーチできる媒体となります。
一方、日本におけるSNSの利用率は以下の通りです。

日本では2位以下を大きく離しており、LINEが圧倒的な利用率を誇ります。
続いてユーザー数や広告リーチは、以下の通りです。
SNS | ユーザー数 | 広告リーチ | |
1位 | LINE(ライン) | 9,600万人 | - |
2位 | You Tube(ユーチューブ) | 7,860万人 | - |
3位 | X/旧Twitter(エックス/旧ツイッター) | 7,340万人 | 59.7% |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 5,545万人 | 45.1% |
5位 | Facebook(フェイスブック) | 1,575万人 | - |
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:日本」
インドネシアと日本のデータを比較すると、1位~4位の媒体においてインドネシアでは広告リーチに大きな差がないことが伺えます。
したがって、利用者数を気にすることなく、自社の商材およびターゲットに合わせたチャネルを選定しやすいと考えられるでしょう。
ここからは、インドネシアでシェア率の高いメッセンジャーアプリ「WhatsApp」と、広告リーチTOP4の計5種類のSNSを紹介していきます。
中からいくつかピックアップしてご紹介します。
1.WhatsApp(ワッツアップ)

Meta社が提供する「WhatsApp」は、全世界で20億人以上が利用するメッセンジャーアプリです。インドネシアでは1億1,200万人が利用しており、老若男女問わず人気を集めています。日本ではLINEが台頭しているため、馴染みのない方も多いでしょう。
インドネシアでは、家族や友人との連絡ツールとしてはもちろん、仕事や学校などフォーマルなシーンでも活用されています。電話番号とアカウントが直結しているのがLINEとの大きな 違いです。
また、LINEの公式アカウントのような運用方法もできます。ユーザーと企業の双方でやり取りすることもでき、サービスの告知・お問い合わせ対応など、顧客育成にも活用できるでしょう。中小企業向けの「WhatsApp business」では、商品カタログの掲載などの販促活動も可能です。
2.You Tube(ユーチューブ)

「YouTube」は、日本でもインドネシアでも高いシェア率を誇る動画共有プラットフォームです。インドネシアでは1億3,900万人、日本 では7,120万人が登録しています。
インドネシアでは老若男女から支持されており、シニア層もYouTubeを見ている傾向です。国内に登録者数1,000万人超のチャンネルが23以上、100万人超のチャンネルが600以上存在しています。そのため、YouTuberを起用したインフルエンサーマーケティングも効果的におこなえるでしょう。
また、YouTube広告を見ている人が多いのも特徴です。DATAREPORTALのデータでは、インターネット利用者の約75%、総人口の49.9%相当にリーチしています。
3.TikTok(ティックトック)

「TikTok」は、15~90秒の短い縦型動画を共有するSNSです。インドネシアでは1億2,680万人がアプリをダウンロードしており、YouTubeに次いで人気が高いことから、動画メディアの人気が高いことが伺えます。
一方、日本のユーザー数は2,605万人で、どちらもメインのユーザー層はZ世代の若者たちです。そのため、若年層をターゲットにしたマーケティングに効果が期待できます。近年では情報収集のために利用しているというユーザーも多く、エンタメ系だけでなくチュートリアル系の動画も人気です。
また、TikTok内で商品を購入するユーザーも増えてきています。インフルエンサーマーケティングやコンテンツ発信による認知度拡大にも活用できるでしょう。
4.Facebook(フェイスブック)

「Facebook」はMeta社の運用する投稿型のSNSで、実名登録のためプライバシー機能が充実している特徴を持っています。インドネシアでは1億1,760万人が登録しており、幅広い年齢層に支持されている傾向です。一方、日本のユーザー数は2,600万人であまり多くなく、メインのユーザー層は30代以上という違いがあります。
自分の基本情報や写真の共有、友人とのコミュニケーション目的で活用されている点では同じですが、インドネシアでは「Facebookマーケットプレイス」でショッピングを楽しむ人も多いです。また「Facebookグループ」を 情報収集に活用している人もいます。
インドネシアにおける広告リーチ数は、総人口の42.2%です。Facebookに広告を出稿する場合は、ターゲット層の属性などをよくリサーチした上で検討することが大切になるでしょう。
5.Instagram(インスタグラム)

「Instagram」もMeta社が運用するSNSで、Facebookと連携できるのが強みです。写真や動画などのメディア投稿がメインであり、「#(ハッシュタグ)」でユーザー同士がつながったり情報共有できたりする特徴があります。
インドネシアのユーザー数は1億90万人で、その多くが都市部のユーザーです。日本と同様に20~30代のユーザー層がメインであり、主にトレンド情報の発信や収集目的で活用しています。オープンしたばかりのカフェや旅行で訪れた場所などを「タグ付け」する文化も盛んです。
また、日本のインスタグラマーはフォトジェニックな「非日常」を演出していますが、インドネシアでは「お金持ちの生活」という非日常をコンテンツにしています。上位インスタグラマーには元著名人などのセレブリティが多く、「セレブグラム」というカテゴリーが存在するほどです。
とはいえ、大多数のユーザー層における基本的な使い方は日本と大差ありません。ファッション・メイク・旅行系のジャンルが人気を集めているため、女性をターゲットにしたマーケティングには大いに活用できるでしょう。
インドネシアSNSマーケテイングの成功事例2選
ここからは、インドネシアのSNSマーケティングの成功事例を2つ紹介していきます。
実際のマーケティング戦略の参考にしてみてください。
【YouTube】コスメのインフルエンサーマーケティング
インドネシアの美容系インフルエンサー「Tasya Farasya」氏のコスメレビュー動画です。インドネシアでは口コミやレビューが重視される傾向があり、上記のようなレビュー動画はインフルエンサーのメインコンテンツになっています。
インフルエンサーの影響力が大きいインドネシアでは、レビュー動画がユーザーの購買行動につがなることも多いです。人気インフルエンサーを起用すれば、効果的に商品の認知度拡大がおこなえるでしょう。
インドネシアのインフルエンサー(KOL)マーケティングに関して、市場規模や注意点を以下の記事で解説していますので、ご参考ください。
インドネシアのKOL(インフルエンサー)マーケティングの現状と人気のKOLを紹介