SEO対策は、マレーシアにおける認知度向上に欠かせないマーケティング手法です。
ただし、他民族・多言語国家であるマレーシアのSEO対策は、国内SEOとは異なる点に留意する必要があるでしょう。
そこでこの記事では、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの観点から、弊社TheDigitalXがマレーシアSEO対策のポイントについて解説していきます。
マレーシアSEOの現状と傾向
マレーシアと日本のSEO対策の違い
マレーシアSEOに失敗する企業の特徴
さらに、マレーシアSEOの注意点や勝ち筋も紹介していきますので、ビジネス進出を検討している方はぜひ参考にしてください。
マレーシアSEOの現状と傾向
DATAREPORTALのデータによると、2024現在のマレーシアにおけるインターネット利用者は3,359万人です。
普及率に換算すると97.4%であり、東南アジアでも最も高い数値を誇っています。
マレーシアは国民のほぼすべてがインターネットユーザーであるだけでなく、1日の約3分の1をインターネットに費やしているため、Webマーケティングが有効です。
まずは、マレーシアSEOのトレンド情報についてみていきましょう。
検索エンジントップシェアはGoogle
マレーシアにおける検索エンジンシェア率は以下の通りです。
検索エンジン | シェア率 |
---|---|
Google(グーグル) | 96.6% |
Bing(ビング) | 2.2% |
Yahoo!(ヤフー) | 0.9% |
参照:DETAREPORTAL「デジタル2024:マレーシア」
マレーシアの検索エンジンはGoogle一強で、約97%という圧倒的な数値を誇っています。
また、GoogleはWebサイトの訪問数ランキングでも1位です。次いで上位にランクインしているのが各SNSプラットフォームという結果で、マレーシアではブランドの製品情報を検索するためにSNSを活用していることがわかっています。
検索言語は民族・属性ごとに違う
マレーシアにはマレー系・中華系・インド系の3つの民族が在籍しているため、検索言語が民族ごとに異なります。
英語・マレー語・中国語・タミル語など、さまざまな言語が日常的に使われる多言語環境なのが特徴です。
たとえば、首都クアラルンプールがあるマレー半島と、サラワク州・サバ州のあるボルネオ島では使われる言葉が違うため、これに留意しなければなりません。
実際の現地の声(弊社社員より)マレーシアのビジネスシーンでは、英語がメインで使われています。普段の生活では、マレー系同士はマレー語、中華系同士は中国語を話しますが、一度オフィスに入ると英語を使うのが慣習です。そのため、広くアプローチするなら英語、マレー系にターゲット層を絞りたいならマレー語を採用するのがいいでしょう。 |
モバイルファーストのコンテンツ設計
マレーシアではモバイル利用率が高く、SEOではモバイルファーストのコンテンツ設計が求められます。
スピードやUIのユーザビリティもページの評価につながるためです。DETAREPORTALを参照すると、マレーシアにおけるモバイル接続数は4,455万人であり、総人口の約130%に達しています。
【SEO対策】マレーシアと日本の違い
ここからは、SEO対策における日本とマレーシアの違いについてみていきましょう。
マレーシアは多言語SEOが基本
サイトデザインの違い
海外SEOに関しては、以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
マレーシアは多言語SEOが基本
国内のSEOとは異なり、マレーシアにおけるSEOでは、アプローチしたい層に合った言語を採用することが求められます。
日本国内向けのSEOは、原則日本人のみがターゲットとなるため日本語がメインです。
しかし、マレーシア向けのSEOでは、どの民族のどのグループをターゲットにするかで、採用する言語が変動します。
また言語だけでなく、どの表現が刺さるかなどの細やかなローカライズが求められる傾向です。
そのため、現地のネイティブでないと、効果的なSEOがおこなえないという難しさがあります。
サイトデザインの違い
日本では情報量の多いコンテンツが好まれる傾向がありますが、マレーシアでは視覚的な情報を意識したサイトデザインが効果的です。
現地人は動画コンテンツを好んでおり、TikTokなどの動画SNSも注目されやすい傾向があります。
とくに、数秒程度の短い動画などは、マレーシアにおけるデジタルマーケティングに有効です。
詳しい内容については以下の記事を参考にしてください。
マレーシアSEO対策の注意点|失敗する企業の特徴
ここからは、マレーシアSEOに失敗する企業の特徴を紹介していきます。実際にSEO対策をおこなう際の注意点としてお役立てください。
日本語をマレー語に直訳している
技術的な設定をおこなっていない
日本語をマレー語に直訳している
日本語のコンテンツをマレー語・英語に直訳しただけでは、数ある現地のWebサイトに埋もれてしまいます。
現地で上位表示を狙うなら、文化や慣習はもちろん、マレー語の特性を盛り込んだ対策が必須です。
また、言語ごとにコンテンツの質が変わってしまうと、信頼性を損なう要因にもなってしまうため、十分注意しましょう。
近年では、多言語対応をAIなどの機械翻訳ツールに頼ろうとする企業も多いですが、これでは的確なローカライズには不十分です。
とくに、マレー語はサンプルが少ないためデータが蓄積されておらず、自動翻訳の精度が低い傾向があります。
技術的な設定をおこなっていない
コンテンツの対策のみに注力し、技術的な設定をおこなっていない場合も、SEO対策としては不十分です。
ドメイン構成・hfreflangタグ設定・モバイルフレンドリーなどに留意していないと、ユーザビリティの観点で評価が下がってしまいます。
詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
マレーシアSEO対策のポイントと勝ち筋
マレーシアSEO対策における勝ち筋は以下の通りです。
Googleの広告ツールを活用する
言語ごとにhfreflangタグを設定する
ネイティブ監修の高度なローカライズ
Googleの広告ツールを活用する
マレーシアSEOでは、Googleの広告ツールである「Google Display Network」を活用するのも効果的です。
この広告ツールを活用すれば、gmailやYouTubeなどのGoogle関連サービスはもちろん、マレーシアにおける数百万のWebサイトを含む、すべてのGoogleネットワークからユーザーへアプローチできます。
マレーシアのインターネットユーザー全体にリーチできるため、自社ブランドや商品の認知を高めるのに効果的です。
言語ごとにhfreflangタグを設定する
とくに多言語SEOにおいて重要なのが、hfreflangの設定です。
hfreflangは、ページごとの言語を指定してクローラーに伝えることを目的としています。具体的には以下の通りです。
英語:<link rel=”alternate” hreflang=”en” href=”https://example.com/en” />マレー語:<link rel=”alternate” hreflang=”en” href=”https://example.com/ms” /> |
上記の設定を怠ると、多言語コンテンツであることがクローラーに伝わりません。
また、日本語コンテンツのコピーコンテンツとして、非常にネガティブな評価を受ける可能性もあるため、十分注意しましょう。
ネイティブ監修の高度なローカライズ
多言語・多民族国家であるマレーシアでは、現地人にとって価値のあるコンテンツの提供が難しく、SEOにおける上位表示の難易度が高い傾向があります。
マレーシアには10の方言があり、地域によっては独自の言い回しがあることを考慮すると、非ネイティブが理解するには深い学習が必要になるでしょう。
競合他社と差を付けるには、現地SEOに精通したネイティブによる監修・執筆が必須です。
現地スタッフが居ない場合には、マレーシアのローカライズに長けたベンダーに依頼することをおすすめします。
よくある質問
最後に、マレーシアのSEOに関するよくある質問を紹介します。
マレーシアで成功するデジタルマーケティングは?
マレーシアのビジネス進出における勝ち筋は?
マレーシアの越境EC事情について知りたいです。
マレーシアで人気の高いSNSプラットフォームが知りたいです。
マレーシアで成功する広報&プロモーション戦略は?
マレーシアで成功するデジタルマーケティングは?
マレーシアにおけるデジタルマーケティングの勝ち筋は、以下の記事をご覧ください。
マレーシアのビジネス進出における勝ち筋は?
マレーシアのビジネス進出を成功させるコツについては、以下で解説しています。
マレーシアの越境EC事情について知りたいです。
マレーシアの越境EC事情については、以下の記事で解説しています。
マレーシアで人気の高いSNSプラットフォームが知りたいです。
マレーシアの人気SNSについては、以下の記事で解説しています。
マレーシアで成功する広報&プロモーション戦略は?
マレーシアのPR戦略や広報戦略については、以下の記事をご覧ください。
マレーシアSEO対策のコンサル&戦略立案ならTheDigitalXまでご相談ください
マレーシアにおけるSEO対策では、多言語&他民族国家であることに留意した対応が求められます。
国内のSEOに長けていても、現地へのローカライズに失敗すると効果的な認知拡大にはつながらないため、ネイティブによる監修が欠かせません。
弊社TheDigitalXでは、18年以上のデジタルマーケティングにおける実績を活かした、的確なローカライズ戦略・多言語SEO戦略の提案が可能です。
各地にネイティブなマーケターが在籍しており、共同で貴社のサポートをおこないますので、マレーシアにおけるSEO対策にお悩みの方はぜひご相談ください。