25/1/21
【東南アジアKOL】インフルエンサーマーケティングの現状と勝ち筋を紹介

特定のジャンル・ユーザーへの影響力を持つKOLは、東南アジアにおけるビジネス進出・認知度向上に最適なマーケティング手法です。
この記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきた弊社TheDigitalXが、以下の内容について詳しく解説していきます。
上記の内容に加え、東南アジアにおけるKOLマーケティングの勝ち筋も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
【市場規模】東南アジアKOLマーケティングの現状
東南アジアにおけるKOLマーケティングは拡大傾向にあります。
statistaのデータによると、東南アジア諸国のインフルエンサー広告市場は、2024年までに6億9,320万米ドルに達する予測です。
年間成長率は10.83%と、かなり高い数字で推移し ています。
東南アジアは人口動態が若く、SNSの普及率が急激に上昇していることから、KOLマーケティングに適している市場です。
現地の各ブランドは、積極的にインフルエンサーやKOLを採用し、多様なオーディエンスに効果的にリーチしています。
参照:statista「インフルエンサー広告 - ASEAN |Statistaの市場予測」
【KOLとは?】KOLマーケティングの特徴
KOLマーケティングは、日本にいながら効果的にターゲット層へリーチできるため、現地での認知度向上に最適な手段です。
KOLは「Key Opinion Leader」の略であり、インフルエンサーの中でも特定の分野において高い専門性を持っている人のことを指します。
区別するなら、料理上手な主婦がインフルエンサー、料理研究家がKOLといったような違いです。
また、KOLとインフルエンサーには、以下の3つのランクがあります。
メガインフルエンサー(KOL) | フォロワー数が100万人以上短期間で多くのリーチが獲得できる |
---|---|
マクロインフルエンサー(KOL) | フォロワー数が1万~100万人一定のリーチを保ちつつターゲットに直接訴求できる |
ナノインフルエンサー(KOL) | フォロワー数が1万人未満フォロワーとの関係が非常に密接特定の市場に対して強い訴求力がある |
詳しい内容については、以下の記事もご覧ください。
「KOLマーケティングとは?インフルエンサーとの違いや起用のメリットを解説」
東南アジアでKOLマーケティングをおこなうメリット
まず、海外進出に東南アジアを選ぶメリットは以下の通りです。
人口上昇トレンドが今後も続く
人口上昇に伴いEC市場規模も拡大傾向
親日文化がすでに浸透している
インフラ整備によるインターネット環境の普及
世界的に見ても高いSNS利用率
東南アジアは、近年著しく成長してきている注目の市場です。物理的距離も近く、親日文化が浸透している国も多いことから、日系企業が進出するメリットは大いにあります。IT環境も普及が進んでおり、スマホやSNSの普及率が高いことから、越境ECの進出先としても注目の市場です。
また、東南アジア進出にKOLマーケティングを採用するメリットについては、以下をご覧ください。

スマホやSNSの普及率が高い東南アジアでは、一般消費者の発信活動も盛んにおこなわれています。
また消費者の特徴として、オフィシャルな情報よりも身近な人物の口コミや評判を信頼するという傾向があり、KOLマーケティングと相性がいい市場です。
【KOLマーケティング】東南アジア各国の市場規模と特徴
ここからは、各国の広告市場規模とSNS市場規模についてみていきましょう。KOLマーケティングにおける特徴や傾向もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ベトナム
statistaのデータによると、ベトナムにおける2024年のインフルエンサー広告市場規模は、8,702万米ドルに達する見通しです。
広告費の予想年間成長率は11.07%であり、2029年には1億4,710万米ドルに達すると予測されています。
ベトナムにおけるの人気SNSとユーザー数は以下の通りです。
SNS | ユーザー数 | |
---|---|---|
1位 | Facebook(フェイスブック) | 7,270万人 |
2位 | TikTok(ティックトック) | 6,772万人 |
3位 | You Tube(ユーチューブ) | 6,300万人 |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 1,090万人 |
参照:Datareportal「デジタル2024:ベトナム」
ベトナムのインターネット利用率は7,793万人で、全体の約80%がインターネットに精通していいます。ベトナム人はつながりを大切にするため、口コミやレビューに対する信頼性が高い傾向です。
「インフルエンサーによるプロモーションを見て、同じ商品を購入した」という経験のある現地人は7割以上にのぼります。
ただし、消費者は商品価値を重視しており、ブランドや商品を乗り換えていく傾向があるため、
リピート率を上げるには継続した努力が必要です。
詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
「ベトナムのKOL(インフルエンサー)マーケティングの現状と人気のKOLを紹介!」
参照:statista「インフルエンサー広告 - ベトナム」/「ベトナム:性別別インフルエンサーコラボ商品の購入意欲 2023年」
タイ
statistaのデータによると、タイにおける2024年のインフルエンサー広告市場規模は、6,878万米ドルに達する予測です。
また、年間成長率は10.24%であり、2029年には1億1,200万米ドルにまで達する見通しがあります。
タイで主に使われているSNSは以下の通りです。
SNS | ユーザー 数 | |
---|---|---|
1位 | Facebook(フェイスブック) | 4,910万人 |
2位 | TikTok(ティックトック) | 4,438万人 |
3位 | You Tube(ユーチューブ) | 4,420万人 |
4位 | Facebookメッセンジャー | 3,555万人 |
5位 | Instagram(インスタグラム) | 1,875万人 |
参照:Datareportal「デジタル2024:タイ」
タイのインターネット利用者は6,321万人で、普及率は88%です。
SNSを活用している人は4,910万人(総人口の68.3%)であり、中でもインフルエンサー広告が急激に成長しています。
タイの人口は日本の半分ほどなので市場規模は比較的小さめですが、現地のインフルエンサーを活用すれば、コアなターゲット層にも効果的にリーチできるでしょう。
ただし、タイ人のインフルエンサーはルーズな性格が多いため、マネジメント時には現地人の気質などにも留意する必要があります。
また、低価格訴求に重点を置いたマーケティングは費用対効果が得られない可能性もあるので、付加価値を付けることが大切です。
詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
「タイで認知拡大!KOL(インフルエンサー)マーケティング現状と注意点を解説」
参照:statista「インフルエンサー広告 - タイ |市場予測」
インド
statistaのデータでは、2024年時点のインドにおけるインフルエンサー広告市場が2億9,430万米ドルに達する見通しです。
年間成長率は11.35%で、2029年には5億万米ドル以上にまで成長すると予測されています。
インドで主に使われているSNSは以下の通りです。
SNS | ユーザー数 | |
---|---|---|
1位 | You Tube(ユーチューブ) | 4億6,200万人 |
2位 | Facebook(フェイスブック) | 3億6,690万人 |
3位 | Instagram(インスタグラム) | 3億6,290万人 |
4位 | Linkedln(リンクトイン) | 1億2,000万人 |
参照:Datareportal「デジタル2024:インド」
インドの人口は14億人以上であり、総人口の52.4%である7億5,150万人がインターネットを利用しています。
SNSを活用しているのはそのうちの4億6,200万人であり、普及率は低いものの、その規模の大きさから注目が集まっている市場です。
インフルエンサー広告も急速に成長しているため、現地のKOLを起用すれば、多様なオーディエンスへリーチできるでしょう。
ただしインドでは、現在中国製アプリの使用を禁止しています。
他国ではTikTokも有効ですが、インドでKOLマーケティングをおこなう際は活用できないので注意しましょう。
参照:statista「インフルエンサー広告 - インド」
インドネシア
statistaのデータによると、2024年におけるインドネシアの広告市場規模は2億2,500万米ドルです。
年間成長率は11.10%と予測されており、2029年までに3億8,080万米ドルに達する見通しがあります。
インドネシアで主に使われているSNSは以下の通りです。
SNS | ユーザー数 | |
---|---|---|
1位 | You Tube(ユーチューブ) | 1億3,900万人 |
2位 | TikTok(ティックトック) | 1億2,680万人 |
3位 | Facebook(フェイスブック) | 1億1,760万人 |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 1億90万人 |
参照:Datareportal「デジタル2024:インドネシア」
インドネシアにおけるインターネット利用者数は1億8,530万人(普及率66.5%)であり、そのうちの1億3,900万人がSNSを利用しています。
インドネシアにおけるインフルエンサー広告は、消費者を効果的に惹き付けるため、現地の文化と価値観に焦点を当て、信頼性を重視したアプローチがポイントです。
実際に、インドネシア現地企業の約26%が、月に1回インフルエンサーマーケティングを実施しています。
ただし、インドネシアでは実店舗も重視されているため、オフラインマーケティングと併用するのが望ましいでしょう。
詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
「インドネシアのKOL(インフルエンサー)マーケティングの現状と人気のKOLを紹介」