2024年12月25日
【2024年データを日本と比較】タイのSNS事情|事例から学ぶ進出のコツ
タイで利用者数の多いSNSは以下の通りです。
SNS | ユーザー数 | 広告リーチ | |
1位 | Facebook(フェイスブック) | 4,910万人 | 68.3% |
2位 | TikTok(ティックトック) | 4,438万人 | 70.2% |
3位 | You Tube(ユーチューブ) | 4,420万人 | 61.5% |
4位 | Facebook messenger | 3,555万人 | 49.5% |
5位 | Instagram(インスタグラム) | 1,875万人 | 26.1% |
参考:https://datareportal.com/reports/digital-2024-thailand
日本では、LINE、You Tube、X(Twitter)の順に利用率が高いので、タイとはデジタルマーケティングをおこなう上で優先する媒体が異なることが伺えます。
この記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきたThe Digital Xがタイと日本のSNS事情をデータをもとに比較しつつ、ターゲットへ効果的にアプローチするためのヒントをお伝えします。
お手本となるようなSNS運用例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【全体の利用者数】タイのSNS・インターネット事情
タイにおける2024年初頭時点でのインターネット利用者数は6,321万人で、普及率は88%です。
また、アクティブな携帯電話接続数は9,781万であり、これは総人口7,185万人の136.1%にのぼります。
まずは、タイにおけるWebマーケティング・SNSマーケティングがどのくらい効果が見込めるのか、現状についてより詳しくみていきましょう。
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:タイ」
タイにおけるインターネット・SNS利用時間
タイにおけるSNS利用者は、2024年1月時点で4,910万人(総人口の68.3%)でした。1日のSNS利用時間は平均2時間44分であり、日本の約3倍の時間をSNSに費やしています。
さらに、1日のインターネット利用時間は8時間6分で、3時間45分である日本に比べるとかなり長い間Webサイトやアプリなどを閲覧している傾向です。そのため、タイにおけるデジタルマーケティングは非常に重要だといえます。
年代別の人口とSNS利用率
タイにおける年代別の人口とSNS利用率は以下の通りです。世代別の割合は、DATAREPORTALの年齢別人口を参考にしています。
TikTok | You Tube | |||
---|---|---|---|---|
Z世代 (14%) | 94% | 76% | 94% | 87% |
ミレニアル世代 (28.3%) | 95% | 66% | 91% | 65% |
X世代 (14.2%) | 95% | 53% | 91% | 53% |
ベビーブーマー世代(21.6%) | 92% | 50% | 90% | 49% |
参照:Insight Era「タイのソーシャル・ソーシャル・バイ・ジェネレーション・ユース・トップ」
上記は2022年におけるオンライン調査の結果です。なかでも「Facebook」と「YouTube」は、どの世代も9割以上のユーザーが利用しており、幅広い世代にアプローチできるプラットフォームであることがわかります。
【2024年】のタイの人気SNSのTOP5
以下は、2024年のタイにおける各SNSプラットフォームの利用状況です。
SNS | ユーザー数 | 広告リーチ | |
1位 | Facebook(フェイスブック) | 4,910万人 | 68.3% |
2位 | TikTok(ティックトック) | 4,438万人 | 70.2% |
3位 | You Tube(ユーチューブ) | 4,420万人 | 61.5% |
4位 | Facebook messenger | 3,555万人 | 49.5% |
5位 | Instagram(インスタグラム) | 1,875万人 | 26.1% |
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:タイ」
広告リーチは、そのプラットフォームで広告がどのくらいの人に見られているかのデータです。上記からはTikTokの費用対効果が高く、Instagramはリーチが低いことがわかります。
タイではかねてよりFacebookやYouTubeが圧倒的人気を誇っていましたが、パンデミックを経てTikTokが急激に人気を集め2位に台頭しました。
SNS | ユーザー数 | 広告リーチ | |
1位 | LINE(ライン) | 9,600万人 | - |
2位 | You Tube(ユーチューブ) | 7,860万人 | - |
3位 | X/旧Twitter(エックス/旧ツイッター) | 7,340万人 | 59.7% |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 5,545万人 | 45.1% |
5位 | Facebook(フェイスブック) | 1,575万人 | - |
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:日本」
日本では、メールに代わる連絡手段として「LINE」が広く普及しており、すべての年代で80%以上の利用率を誇っています。また、タイとは違ってFacebookの利用者数が少ない理由として、日本ではどうしてもビジネス向けというイメージが強いことから、一般生活からは遠いSNSとして認知されていることが伺えます。
ここからは、各SNSの特徴や主な利用者層について、ランキング順に詳しく解説していきます。
1.Facebook(フェイスブック)
「Facebook」は、世界で23億人以上の月間利用者数を誇るSNSプラットフォームです。2004年に設立したアメリカ発祥のSNSで、実名登録であるためプライバシー機能が充実している特徴があります。
2024年1月におけるタイのFacebookユーザーは4,910万人です。どの年代も9割以上がアクティブユーザーであり、総人口の68.3%が利用していることから、タイの国民的SNSとも呼べるでしょう。
Facebookはタイ人にとって身近な存在であり、時間を潰したいときや情報収集をしたいときなど、テレビや新聞代わりに利用する人が多い傾向です。また、プライベートグループ内においてビジネスが動くことがあるのも、タイにおけるFacebookの特徴だといえます。
実名登録であるFacebookには、職業や勤務先などの詳細情報までデータベース化されているため、効果的なターゲティングが期待できるでしょう。
2.TikTok(ティックトック)
近年タイで急激に人気を集めているのが「TikTok」です。TikTokは15~90秒の短い動画を共有するSNSで、世界中の若者たちを虜にしています。2024年1月のユーザー数は4,438万人で、タイではFacebookに次いで人気の高いSNSです。
ユーザー数のうち、48.9%が女性・51.1%が男性と、男女比に偏りはありません。年代においてはZ世代が76%・ミレニアル世代が65%・X世代が53%・ベビーブーマー世代が50%と少しずつ減少しますが、年配者の2人に1人はTikTokを利用しています。
また、タイでは影響力のあるインフルエンサーが多く、投げ銭が盛んにおこなわれている傾向です。マネタイズできているTikTokerが増えてきていることから、インフルエンサーマーケティングのプラットフォームとして有効だといえるでしょう。
3.You Tube(ユーチューブ)
「Facebook messenger」は、Facebookのユーザー同士がメッセージでやり取りできるコミュニケーションツールです。Facebookがトップシェアを誇るタイにおいては、このFacebook messengerも活発に活用されており、4位にランクインしています。
タイのFacebook messengerのユーザ数は3,555万人です。日本ではFacebookの利用者層が30 代以上であるのに対し、タイでは老若男女問わず使われているため、Facebook messengerも類似傾向がみられます。
また、日本ではLINEが80%以上の利用率ですが、タイではLINEが36%でFacebook messengerが58%のシェア率です。
家族や親しい友人とのコミュニケーションだけでなく、飲食店や店舗への予約や問い合わせなど、幅広い用途で活用されています。
参照:タイランドハイパーリンクス「タイ人はFacebookで情報収集、連絡手段はMessengerとLINE