2025年1月14日
【2024年最新】オーストラリアのSNS事情|人気TOP5とマーケティング成功のコツ

オーストラリアでマーケティングをおこなうなら、総人口の約8割が利用するSNSが最適です。この記事では、デジタルマーケティングに18年以上携わってきたThe Digital Xが、以下の疑問を解消していきます。
「オーストラリアの主要SNSは?」
「日本との利用率やユーザー層の違いはある?」
「オーストラリアSNSマーケティングの効果的な手法は?」
また、オーストラリアにおけるSNSマーケティングの成功事例や勝ち筋もあわせて紹介していきますので、参入を検討している方は必見です。
【利用者数】オーストラリアのSNS事情は日本とどう違う?


参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:オーストラリア」「デジタル2024:日本」
オーストラリアの総人口は2,657万人で、インターネット利用者数は全体の94.9%である2,521万人です。一方日本の総人口は1億2,300人で、そのうちの84.9%である1億440万人がインターネットを利用しています。
オーストラリアの人口・インターネット市場規模は日本よりも小さいですが、普及率は日本よりも高い傾向です。これは人口の86.7%が都市部に居住しており、インターネットに日常的に触れている人が多いためだと予想されます。
SNSと携帯電話の普及率
参照:Statista「モバイルオペレーティングシステムの月間シェア:オーストラリア、2023-2024」
オーストラリアと日本の携帯電話の接続数は以下の通りです。
オーストラリア:3,359万件(126.4%)
日本:1億8,890万件(153.6%)
また、上記Statistaのデータを参照すると、オーストラリアにおけるOSのシェア率は、iPhoneが約6割・androidが約4割を占めています。これは、主な検索エンジンがGoogleであることにも影響しているでしょう。また、以下はSNS利用率を比較したものです。
オーストラリア:2,080万人(78.3%)
日本:9,600万人(78.1%)
SNSに関しては日本と同等の普及率ですが、50.7%が女性・49.3%が男性であり、男女比はそこまで顕著ではありません。
インターネット・SNSの利用時間


参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:オーストラリア」「デジタル2024:日本」
また、以下はオーストラリアと日本の1日のインターネット利用時間・SNS利用時間を比較したものです。
オーストラリア | 日本 | |
---|---|---|
インターネット利用時間 | 6時間14分 | 3時間56分 |
SNS利用時間 | 1時間51分 | 53分 |
オーストラリアのユーザーが、インターネットやSNSに触れている時間は日本の約2倍であることからも、デジタルマーケティング・SNSマーケティングの重要性がよくわかるでしょう
【TOP5】オーストラリアの人気SNS
ここからは、オーストラリアの各SBSプラットフォームにおける利用状況について詳しく紹介していきます。以下は2024年1月時点におけるSNSの人気ランキングです。

SNS | 広告最大リーチ数 | |
---|---|---|
1位 | You Tube(ユーチューブ) | 2,080万人 |
2位 | Facebook(フェイスブック) | 1,665万人 |
3位 | LinkedIn(リンクトイン) | 1,500万人 |
4位 | Instagram(インスタグラム) | 1,395万人 |
5位 | TikTok(ティックトック) | 973万人 |
参照:DATAREPORTAL「デジタル2024:オーストラリア」
画像は、オーストラリアのユーザーが最も利用したSNSランキングで、YouTubeを除く純粋なSNSのみを集計したものです。一方、YouTubeを含むSNSごとの広告リーチ数(利用者規模感)を比較すると、表のような順位になります。
メッセンジャーアプリに関しては「Facebook Messenger」が高いシェア率を誇っているものの、オースト ラリアでは広告利用ができません。そのため、マーケティングには向かない傾向です。
また、日本におけるSNSの利用率についても紹介します。

SNS | 広告最大リーチ数 | |
---|---|---|
1位 | LINE(ライン) | 9,600万人 |
2位 | You Tube(ユーチューブ) | 7,120万人 |
3位 | Instagram(インスタグラム) | 6,600万人 |
4位 | X/旧Twitter(エックス/旧ツイッター) | 6,650万人 |
5位 | Facebook(フェイスブック) | 2,600万人 |
参照:「デジタル2024:日本」
日本とオーストラリアで共通して人気なのはYouTube・Instagram・Facebookです。ただし、そのほかのメッセンジャーアプリ・主要SNSには、異なるプラットフォームがランクインしている傾向があります。ここからは、オーストラリアにおいて広告リーチ数の高い、5つの主要SNSについて詳しくみていきましょう。
1.You Tube(ユーチューブ)

「YouTube」は、オーストラリアでは1位・日本でも2位の高いシェア率を誇る動画SNSです。
オーストラリアにおけるユーザー数は2,080万人で、総人口の78.3%が利用しています。広告リーチ数は、インターネットユーザーのうちの82.5%です。利用率の男女差はほとんどなく、若者を中心に音楽関連・ゲーム関連のコンテンツが人気を集めています。
また、情報収集源としてYouTubeを活用している人が多い傾向です。ブランドが発信するコンテンツや製品レビュー動画、チュートリアル動画に対するエンゲージメントも高く、長期的な顧客関係を築くプラットフォームとしての適性もあります。
2.Facebook(フェイスブック)

Meta社の運用する「Facebook」は、23億人以上の月間ユーザー数を誇る世界的なSNSです。実名登録であることが特徴で、プライバシー機能に長けていることから人気を集めています。
オーストラリアのユーザー数は1,665万人で、広告リーチ数はネットユーザー全体の66.0%です。総人口における13歳以上の適格人口のうち、74.1%がフェイスブックを使用しています。日本のユーザー数は2,600万人であり、30代以上がメインのユーザー層です。人口の差を考慮すると、日本では比較的人気が低く、オーストラリアでは主要なSNSであることがわかるでしょう。
オーストラリアでは、友人や家族とのコミュニケーションや、興味関心がある分野のコミュニティ参加が主な目的です。Facebookはターゲット層が細かくセグメント化できることから、効果的なSNSマーケティングによる集客が見込めます。
3.LinkedIn(リンクトイン)
「LinkedIn」は、世界最大級のビジネス向けSNSプラットフォームです。オーストラリアのユーザー数は1,500万人で、全体の56.5%が活用しています。さらに、18歳以上の適格ユーザーに総数を絞ると、71.9%相当がユーザーです。日本におけるユーザー数は410万人であり、あまり活発ではありません。
オーストラリアにおける主なユーザー層は30~65歳の現役世代です。ビジネスでのつながりを重視したSNSであるため、BtoB向けのマーケティングに適しているでしょう。2023年の10月から2024年の1月にかけて、ユーザー数が100万人以上増加していることから、今後も高い広告リーチ数が期待できます。
4.Instagram(インスタグラム)

「Instagram」は、Meta社が運用するメディア投稿型のSNSです。オーストラリアのユーザー数は1,395万人で、全体の52.5%が登録しています。また、13歳以上の適格人口で換算すると、ユーザー数は62.1%です。
広告リーチ数はインターネットユーザーのうちの55.3%相当であり、若い世代が多い傾向があります。そのうちの55.7%が女性・44.3%が男性です。日本では6,600万人が登録しており、20~30代女性が主なユーザー層になります。
オーストラリアでは、旅行・ファッション・フードなどのカテゴリーの人気が高く、現地在住のインフルエンサーも多い傾向です。動画や画像を活用したブランディングや、インフルエンサーマーケティングに適したSNSだといえます。
5.TikTok(ティックトック)

「TikTok」は、数十秒の短い縦型動画を共有する投稿型のSNSです。オーストラリアでは973万人が登録しており、リーチ数は18歳以上の成人のうち46.6%相当になります。
2019年にユーザーが急上昇して以来、2006年以降生まれの若い世代から支持されており、とくに女性ユーザーからのエンゲージメントが高いのが特徴です。日本でも主にZ世代から根強い人気を獲得しており、若年層に向けたマーケティングに有効だといえます。
オーストラリアでは、創造性やエンターテインメント性のあるコンテンツが注目される傾向があり、ブランドのバイラルマーケティングにも有効です。2023年から2024年にかけて、TikTokの潜在的な広告リーチ数は増加傾向にあり、全体の約17%である140万の伸び率を維持しています。
オーストラリアSNSマーケティングの成功事例
ここからは、オーストラリアにおけるSNSマーケティングの成功事例についてみていきましょう。Facebook・Instagramの活用事例をそれぞれ紹介しますので、マーケティング戦略の参考にしてみてください。
【Facebook】ミームを使った効果的な情報発信
現地警察・ニューサウスウェールズ州警察のFacebookページです。Facebook特有の「Memes(ミーム)」やタグ付けを活用したコンテンツ投稿で、効果的な発信をおこなっています。オーストラリアでは、とくに若い世代の間で投稿のタグ付けによるコミュニケーションが活発です。
【Instagram】インバウンド向けインフルエンサー戦略
オーストラリアのプロサイクリストを起用した、インバウンド向けインフルエンサーマーケティングです。2018年の「サイクリングしまなみ」に招致し、瀬戸内しまなみ海道の魅力を発信してもらうことで認知度拡大を狙っています。
オーストラリアSNSマーケティングを成功に導くコツ
最後に、オーストラリアSNSマーケティングの勝ち筋を紹介します。
オーストラリアが移民国家であることを理解する
現地人にネット情報への懸念があることを理解する
オーストラリア人のSNSの使い方を把握する
効果的なSNSマーケティング方法を把握する
オーストラリアが移民国家であることを理解する
現在オーストラリアでは人口のうち51.5%が移民です。共通語は英語ですが、母国語が英語でない層もあることに留意する必要があるでしょう。自社のターゲットに合わせたネイティブな言語を選択することが大切になります。
参照:JETRO「オーストラリアで人口増、移民が全人口の5割に」
現地人にネット情報への懸念があることを理解する
オーストラリアでは、個人情報の流出やフェイクニュースの蔓延など、デジタル市場をとりまくさまざまな社会問題が度々話題に上がっています。そのため、近年は子どものSNS禁止への動きや、デジタルメディア に対する不信感が高まっている傾向です。
実際に、インターネットユーザーのうちの62%が、cookieを削除したり広告ブロッカーを導入したりする動きを見せています。そのため、オーストラリアでデジタルマーケティングをおこなう場合は工夫が必要になるでしょう。
オーストラリア人のSNSの使い方を把握する
オーストラリアにおけるSNSの主な使い方は以下の通りです。
Facebook・Instagram・YouTubeではエンタメを楽しむ層が多く、面白い広告やコンテンツが拡散されやすい特徴があります。とくに18~39歳のユーザーは動画コンテンツに惹かれやすいため、マーケティングに大いに活用できるでしょう。
また、ニュースやイベント情報、トレンドなどもSNS上でリサーチする人が多い傾向です。インフルエンサー・著名人のライフスタイルや商品レビューの影響も受けやすく、口コミやセール情報などもチェックしています。
効果的なSNSマーケティング方法を把握する
オーストラリアにおける効果的なSNSマーケティングは、主に以下の2種類です。
広告マーケティング
インフルエンサーマーケティング
広告マーケティング
リスティング広告ならGoogle、SNS広告ならターゲティングしやすいFacebookやLinkedInが適しているでしょう。とくに検索広告はGoogleのシェア率が圧倒的です。Instagramは、商品・サービスのブランディングや、視覚的な訴求をおこなう際に効果が期待できます。また、動画広告はYouTubeが主流です。
インフルエンサーマーケティング
オーストラリアでは、口コミや個人のブログ、自国の知人・友人などから情報収集する傾向があります。身近な存在からの評価を行動基準にしているユーザーが多いため、インフルエンサーを起用したSNSマーケティングも効果的におこなえるでしょう。
オーストラリアのSNSに関するよくある質問
最後に、オーストラリアのSNSに関するよくある質問を紹介します。
オーストラリアの越境ECを検討しているのですが、現状について知りたいです
オーストラリアのデジタル広告市場の最新情報を教えてください
オーストラリアの越境ECを検討しているのですが、現状について知りたいです
オーストラリアの越境ECについては、以下の記事で詳しく解説しています。
「【2024年版】オーストラリアの越境EC市場の現状と注意点を解説」
オーストラリアのデジタル広告市場の最新情報を教えてください
オーストラリアにおけるデジタル広告のトレンド情報については、以下の記事で詳しく解説しています。
「【2024年版】オーストラリアのデジタル広告の市場と現状を解説」
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オーストラリアにおけるSNSマーケティングでは、自社のターゲット層に合わせた言語やプラットフォーム、マーケティング方法をチョイスすることが大切です。また、達成したい目標に合わせた戦略を練ることも求められます。
弊社では、デジタルマーケティングのプロフェッショナルの観点から、オーストラリアにローカライズした戦略が実現可能です。最新トレンドを交えつつ、貴社に最適なSNSマーケティングを提案いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。
