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2024年12月31日

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自社の越境ECサイトへの流入を増やすには、SEO対策は欠かせない施策です。

特に、初めて市場に参入する際は、まず自社を「知ってもらう」ことが大切になります。


そこでこの記事では、デジタルマーケティングや越境ECに携わって20年以上の実績を持つTheDigitalXが、越境ECにおけるSEO対策に関する以下の疑問について、詳しく解説していきます。


なぜ越境ECにもSEO対策が必要なのか

越境ECにおける具体的なSEO施策とは

越境ECならではのSEOにおける注意点は?


越境EC向けのSEO施策は、基本的には海外向けのSEOと同じです。ただし、越境ECならではの配慮やコツ、注意点も存在するため、しっかり把握した上で取り組むことが大切になります。

越境ECサイトSEOにおける勝ち筋も紹介しますので、越境ECの新規参入を成功させたい方は必見です。



[著者]:The Digital X編集部海外におけるデジタルマーケティングのプロ集団である合同会社The Digital Xのメンバーが手掛けるブログです。著者の詳しいプロフィールはこちらから


越境ECにおけるSEO対策の重要性


まずは、越境EC市場の現状についてみていきましょう。


日本からの越境B2C取引の主な市場は、アメリカ・中国です。

Statistaのデータを参照すると、上記2国間との越境EC規模は2023年時点で約4,208億円に上ります。


しかし、現地市場における競争力を維持・向上するには、ただ商品を展開するだけでは不十分です。

世界における越境EC市場は、規模拡大に伴って競合の数も増加傾向にあります。

拡大を続ける世界の越境EC市場で生き残るためには、SEO戦略を含む適切なマーケティング施策が欠かせません


近年SEO対策はコンテンツマーケティングのみならず、越境EC市場の参入時にも必要な施策になってきているのです。


越境ECにおける5つのSEO対策

ここからは、越境ECにおける主な5つのSEO対策についてみていきましょう。


  1. 競合調査をして対象国のニーズを調査

  2. 現地の文化や言語特性を踏まえた翻訳

  3. 製品ページにおけるSEO施策

  4. ターゲットに好まれるUI・UX

  5. 高画質な画像や動画の共有


基本的には海外向けのSEO対策と同じですが、ここでは越境ECに焦点を当てて解説していきます。


競合調査をして対象国のニーズを調査

まずは、基本のSEOと同様に、現地市場における競合の把握や分析をおこないます。

越境ECにおけるSEO対策では、特にターゲット市場の検索エンジンに最適化された内容が重要です。

現地のトレンドを分析し、結果に基づいたキーワード選定をおこないましょう。


具体的には、競合のサイトやキャンペーンを分析し、以下の内容を調査します。


  • 主要な競合他社が展開する商品やサービス内容

  • 競合他社の戦略(コンテンツ戦略など)

  • 競合サイトにおける現地の検索ボリュームやトレンド

  • 上位表示されているキーワード など


SEO対策と現地市場の把握のための競合調査は、密接に関係しています。

競合のSEO施策を理解することで、検索エンジンにおける可視性を高めることが可能です。


特に、競合との差別化を図るためには、独自のコンテンツやサービスの提供が求められます。

競合分析から成功の要因や弱点を把握し、情報を踏まえた上で差別化できるような戦略を打つことが大切です。


現地の文化や言語特性を踏まえた翻訳

越境ECのSEO対策には、現地の文化や言語特性を踏まえた翻訳も必要です。


各国の消費者は異なる文化的背景や価値観を持っています。

現地にローカライズしたコンテンツでなければ、流入があっても離脱してしまうでしょう。

また、現地の文化を理解することは、ユーザーニーズや検索行動を把握する上でも非常に有効です。


上記の観点から、越境ECにおけるSEO対策では、機械翻訳・直訳は効果が期待できません。

特に、機械翻訳に依存すると、文化的なニュアンスや文脈が失われてしまう可能性があります。

翻訳時は、単なる言葉の置き換えではなく、現地の言語特性を理解した自然な言い回しが重要です。


以下の内容に留意して、現地のネイティブなライターが執筆したかのような「自然なコンテンツ作成」を目指しましょう。


  • 現地の文化やマーケットに精通した人が翻訳する

  • 翻訳したコンテンツが、ターゲットにとって意味のあるコンテンツである

  • キーワード選定時は、現地のユーザーが実際に使っている表現を用いる


製品ページにおけるSEO施策

越境ECにおいては、サイトやコンテンツだけでなく、商品ページも個別にSEO対策が必要です。

商品ページのSEOをおこなうと、ターゲットが直接自社商品へたどり着くルートが確保できます


  • キーワードリサーチ(ボリュームだけでなく関連性を重視)

  • 商品説明の最適化(関連KWをバランスよく配置)

  • 各ページの適切なタイトル設定(商品名・商品の特徴をわかりやすく含める)

  • メタデータの最適化(キーワードやアクションを促す文言を含める)

  • 画像の最適化(ファイル名にキーワード設定、ALTタグの設定) など


特に、製品ページの説明文は、SEOにおいて非常に重要です。

商品の特徴やメリットを明確にわかりやすく伝えることが求められます。


また、競合との差別化のために、ユニークなオリジナリティのあるコンテンツ作成も必要です。

製品のストーリーや利用シーンを描写し、エンゲージメントを高めましょう。


ターゲットに好まれるUI・UX

越境ECにおけるUI・UXの設計は、商品の魅力を最大限に引き出す役割を果たします

商品を購入するまでの道筋がストレスだと、購入まで至らず離脱してしまう可能性が高いです。


特に越境SEOにおいては、日本とは異なる文化や嗜好に応じたデザインが求められます。

国によって好まれるデザインの傾向は異なるため、ターゲット市場に合わせた最適化が必要です。

ターゲットにとって魅力的なビジュアルを提供することで、CV獲得率が向上します。


また、越境ECは競争が激しいため、SEO施策とあわせてCTAの最適化をおこなうことも大切です。

訪問者が購入方法を見つけられなかった場合、サイトを離脱し競合へと流れてしまいます。

直感的でわかりやすいCTAを設計し、サイトの視認性を高めましょう。


高画質な画像や動画の共有

越境ECでは、直接商品に触れられないからこそ、提示する情報を充実させる必要があります。

高品質な画像や動画は、現地の消費者が安心して購入できる一因になるでしょう。


  • 製品のさまざまなアングルからの写真

  • 使用シーンを想定したビジュアル

  • 商品紹介ビデオやデモ映像


特に、動画コンテンツを好むターゲットには、商品紹介ビデオやデモ映像が効果的です。

商品の使い方や特長を視覚的に表示できるため、ユーザーの滞在時間を延ばすことも期待できます。

Googleでは、コンテンツの評価に離脱率や滞在時間も含まれるので、SEOにおいても有利です。


越境ECにおけるSEOの勝ち筋

越境ECにおけるSEOの勝ち筋は以下の5点です。


  1. 多言語サイト対応を徹底する

  2. 定期的にSEO対策を見直す

  3. クロスカルチャーを意識する

  4. モバイル最適化を意識する

  5. 現地の人気SNSも同時に展開する


多言語サイト対応を徹底する

越境ECにおいては、多言語サイトの構築が不可欠です。

国や地域が異なるターゲット層にアプローチするためには、適切な言語で情報を提供するだけでなく、以下のSEO対策の強化も必要になります。


  • 適切なドメインの選択(対象国のドメイン取得)

  • URL構造の設計(サブディレクトリ・サブドメインの活用)

  • hreflangの設定 など


多言語サイト対応における詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。


定期的にSEO対策を見直す

検索エンジンのアルゴリズムは頻繁に変更されるため、随時トレンドや技術への適応が求められます。

そのため越境ECにおいても、定期的なSEO対策の見直しが非常に重要です。


  • キーワードの再評価

  • コンテンツの定期的な更新

  • リンクプロファイルの確認 など


競合企業もSEO対策の見直しは随時おこなっています。

遅れを取らないためにも、定期的に施策の見直しと更新をおこないましょう。


クロスカルチャーを意識する

越境ECのSEO施策では、クロスカルチャーを意識したアプローチが成功のカギを握ります。

「クロスカルチャー戦略」とは、異なる文化や言語を持つ市場において、適切なコンテンツを提供することです。

ターゲット層の文化・習慣を理解することで、消費者との信頼関係を構築しやすくなります。


  • 現地の文化や慣習に合った表現を採用する

  • 現地ユーザーの好むデザインを採用する

  • 現地のニーズやトレンドを反映した製品説明文を作る

  • 現地で主に利用される決済方法を採用する など


参入する国の言語・文化・宗教にマッチしたコンテンツやキーワードを意識しましょう。


モバイル最適化を意識する

近年では、多くのユーザーがスマホやタブレットからECサイトにアクセスしています。

そのため、モバイルファーストのアプローチを意識することも大切です。


  • レスポンシブ対応

  • 表示速度改善

  • シンプルかつ直感的なナビゲーション

  • テストと最適化(モバイル最適化状況の定期的なチェック)


特に、アジア諸国はモバイルからの流入がメインになります。

アジアへの越境EC対策には欠かせないポイントなので、モバイルフレンドリーを意識しましょう。


現地の人気SNSも同時に展開する

現地の人気SNSを活用することも、越境ECのSEO対策としては非常に効果的です。

SNSを活用することで、低コストで効率的なプロモーションがおこなえます

特に、Facebook・InstagramなどのSNSは、直接ターゲット層にアプローチする有効な手段です。


また、SNSを通じてユーザーの興味を引くコンテンツを作成することは、認知向上にもつながります。

たとえば、インフルエンサーと連携したプロモーションは、ブランドの信頼性や認知度向上に有効です。


越境ECにおけるSEO対策の注意点

越境ECにおけるSEOでは、以下の失敗をする企業が多い傾向があります。

特にECサイトにおいてやりがちな失敗を2つ紹介しますので、しっかり対策をおこないましょう。


  1. 商品説明にオリジナリティがない

  2. 在庫切れのページを削除してしまう


商品説明にオリジナリティがない

メーカーサイトのものを転用しただけの商品説明では、いまいち魅力は伝わりません。

メーカーの商品説明は実に簡素であるため、ユーザーが必要とする情報に抜け漏れがあります。


また、商品の魅力が伝わらないだけでなく、SEOの観点からも悪影響が懸念されます。

他サイトと重複した情報を提供しているとして、低い評価を受ける可能性もあるのです。

さらに、検索用に最適化されていない商品説明は、機会損失にもつながります。


実際に手に取れない越境ECだからこそ、オリジナリティや説得力のあるアプローチが必要です。


在庫切れのページを削除してしまう

一般的なECサイトでは、在庫切れのページを削除するのは当然のことです。

しかし、SEOの観点からは、URLを生かしておくほうがいいとされています

在庫切れのページを削除することで起こるデメリットは以下の通りです。


  • 検索エンジンの評価低下(訪問者が居ない=有益な情報がない判断になる)

  • 潜在的な収益機会の損失(顧客の再訪を促せない)

  • ユーザビリティの損失(他の選択肢がない)


特に、そのページにランキングやトラフィックがある場合はなおさらです

URLを生かしておくことで、関連商品への流入口として活用できます。

在庫切れのページを残しておく際は、以下の工夫をしておくといいでしょう。


  • 一時的に欠品である旨のメッセージを記載

  • 類似商品への提案・誘導

  • 再入荷通知のオプション


さらに、以下に該当する在庫切れページがあるなら、削除しないほうが懸命です。


  • 長期にわたってSEOで高く評価されている

  • 売上を積み重ねている季節商材・ヒット商材がある


たとえばAmazonは、ブラックフライデー専用のURLを削除せず保持しています。


越境ECに関するよくある質問

最後に、越境ECに関するよくある質問をご紹介します。


  • 越境EC支援サービスの選び方を教えてください。

  • 越境ECの国別ランキングが知りたいです。

  • ベトナムの越境EC市場について知りたいです。

  • シンガポールの越境EC市場について教えてください。

  • アメリカ越境EC参入のポイントは?

  • オーストラリアの越境ECの市場規模は?

  • マレーシア越境ECの注意点は何ですか?

  • インドネシア越境ECに最適なプラットフォームは?

  • タイ越境ECに最適なプラットフォームは?


越境EC支援サービスの選び方を教えてください。


越境EC支援サービスについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。


越境ECの国別ランキングが知りたいです。


越境ECの国別ランキングについては、以下の記事で詳しく解説しています。


ベトナムの越境EC市場について知りたいです。


ベトナムEC市場のトレンドについては、以下の記事をご覧ください。


シンガポールの越境EC市場について教えてください。


シンガポールの越境EC市場規模については、以下の記事で解説しています。


アメリカ越境EC参入のポイントは?


アメリカ越境EC参入のコツについては、以下の記事をご覧ください。


オーストラリアの越境ECの市場規模は?


オーストラリアの越境EC市場については、以下の記事をご覧ください。


マレーシア越境ECの注意点は何ですか?

マレーシアにおける越境ECの注意点と現状については、以下で解説しています。


インドネシア越境ECに最適なプラットフォームは?


インドネシア向けのおすすめ越境ECプラットフォームは、以下で紹介しています。


タイ越境ECに最適なプラットフォームは?


タイ越境ECのおすすめプラットフォームについては、以下をご覧ください。


越境EC支援&SEO対策はTheDigitalXまでご相談ください

越境ECにおけるSEO対策では、クロスカルチャーを意識した適格なローカライズが求められます。

一般的な多言語SEO・海外SEO対策だけでなく、eコマース市場ならではの視点も必要です。


弊社TheDigitalXには、各地のネイティブなマーケターと国内のスペシャリストが在籍しています。

越境EC支援やデジタルマーケティング支援に携わってきた数々の実績を活かし、貴社に最適な戦略立案や施策実行のサポートが可能です。


現地へのローカライズや競合調査にお悩みの方は、ぜひTheDigitalXまでご相談ください。

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