top of page

2024年9月24日

【2024年版】インドのマーケティングトレンドを調査|消費者の特徴は?

2024年に中国を追い抜き、人口が世界1位となったインドは、今後のGPDの拡大が期待される注目度の高い国の1つです。


本記事では、インドでマーケティング活動を行いたい方へ向けて、以下について解説します。


  • マーケティング基礎データ

  • オフラインおよびオンラインマーケティングの市場規模

  • インドのマーケティング成功事例


記事の下部では、Netflixのコンテンツ戦略やインド国内での成功事例を紹介していますので、戦略立案のご参考になさってください。




インドのマーケティング基礎データ

インドのマーケティングに関して、以下の基礎データについて解説します。


  • 景気動向

  • 人口動態


景気動向

インドのGDPは、2023年度から2024年度にかけて前年比8.15%成長と、3年連続で成長予想を上回る結果となりました。


日本のGDP成長率は前年比1.2%ですので、インドの急成長度合いが伺えます。


インドの急成長の要因として、国内需要の強さと政府の改革・設備投資の継続が、挙げられます。


特に、農村経済の回復と製造業の成長が顕著であり、インドの輸出は2023年度第4四半期では8.1%も増加。


中でも製造業の成長率は8.9%であり、高付加価値製造品の輸出が好調です。


一方で、医療への支出割合の増加と教育への支出減少が懸念され、他の支出の制限および将来の収入格差の拡大の可能性があります。


しかし、インドのGDP成長率は2024度に7.0~7.2%、2025年度は6.7~7.3%とさらなる成長が予測されています。


参考:https://www2.deloitte.com/us/en/insights/economy/asia-pacific/india-economic-outlook.html


人口動態

インドの人口動態に関しては、2024年時点で14億4,172万、2029年時点で15億347万まで増加が見込まれています。

出典:https://www.statista.com/statistics/263766/total-population-of-india/


日本では、2024年時点で1億2,404万、2029年までには1億2,076万まで減少するなど、インドは日本の10倍以上の人口を誇ります。


2023年には中国が1位でしたが、2024年にはインドが中国を追い抜いて世界1位となりました。中国との差は1,650万人とのことです。


一方で、1950年に5.73だった出生率が1978年に5.0、1991年に4.0、2005年に3.0、2020年は2.0まで落ち込むなど、近年急激に低下しています。


人口維持できる出生率の基準は、2.07とされていますが、インドは2020年時点で下回っています。


そのため、今後のインドの出生率への注目が必要です。


次にインドと日本の人口ピラミッドは以下の通りです。

出典:https://www.populationpyramid.net/ja/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89/2023/


出典:https://www.populationpyramid.net/ja/%E6%97%A5%E6%9C%AC/2023/


日本と比較すると、インドは高齢者の割合が少なく、労働年齢人口および若年層の人口が多いため、将来的に経済発展が期待できます。


参考:https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2023/5cda3d33e0ecdcb8.html


インドの消費者の特徴

statistaによると、インドの消費者の特徴として、商品だけでなくコミュニティやつながりを重視している点です。


そういった背景もあり、インドの小売業界の88%は、1,500万以上の伝統的なキラナ店(個人経営の小さなお店)が占めており、店主は顧客と長期的な関係を築いている傾向があります。


その他、10月~12月は、ディワリやダシェラなどのお祭りと重なり、インドではこの時期が買い物が多い期間となっています。


中でも電子機器やアパレル、履物が人気となっており、これらのカテゴリを購入するとのことです。


インドのオフラインマーケティングの市場規模

インドのオフラインマーケティングとして活用される各広告の支出に関して、以下にまとめました。


広告支出(2024年)

広告支出(2029年)

リーチ数(2029年までに達成予測)

印刷広告

20億4,000万米ドル(2,901億円)

-

4億8,730万人

新聞広告

19億6,000万米ドル(2,786億円)

22億2,000万米ドル(3,157億円)

1億9,630万人

屋外広告

4億8,600万米ドル(690億円)

※内訳はデジタル広告が1億550万米ドル

6億3,110万米ドル(897億円)

※内訳はデジタル広告が2億1800万米ドル

-

中でも、インドの新聞広告の2024~2029年の年間成長率は2.52%を示し、2029年までに市場規模は22億2,000万米ドルに達すると予想されています。


しかし、インドの新聞広告市場はデジタル変革により、ターゲットを絞った費用対効果の高い広告掲載のため、オンラインへと移行していくと予想されています。


参考:

https://www.statista.com/outlook/amo/advertising/print-advertising/india

https://www.statista.com/outlook/amo/advertising/print-advertising/newspaper-advertising/india

https://www.statista.com/outlook/amo/advertising/out-of-home-advertising/india



インドのデジタルマーケティングの市場規模

インドのデジタル広告の市場規模は、2023年に4,000億インドルピー(6,806億円)を超え、2024年には5,000億インドルピー(8,513億円)以上に拡大すると予測されています。


拡大の要因として、インターネットアクセスが拡大し、コンテンツ消費がオンラインプラットフォームへとシフトしている点、日用消費財やeコマースの拡大が挙げられます。


特にYouTubeにおいて、インドには世界で最も多くのユーザーがおり、2023年3月時点のデータでは約4億6,000万人のユーザーにリーチできるとのことです。


そしてYouTubeに次いで、FacebookやInstagramなどのメタ社のプラットフォームも多くのユーザーにリーチできると報告されています。


参考:https://www.statista.com/statistics/795262/india-market-size-of-digital-advertising-industry/


インドのマーケティングで成功するコツ

statistaの2023年の調査によると、インドのベビーブーマー世代(1946年~1964年)に対して、インフルエンサーマーケティングやブランドマーケティングは最も効果的な戦略とされています。


一方で、インフルエンサーマーケティングはジェネレーションX(1965年~1980年)への影響が、最も少ないとされています。


また、インドの国民の多くが低所得層および中所得層に属しているため、価格が重要です。


低価格を重視する層に対しては、セールのプロモーションを実施したり、製品を少量で提供して価格を下げたりして、アプローチすると良いでしょう。


参考:https://www.statista.com/statistics/1460542/india-marketing-strategy-by-generation/


インドのマーケティング成功事例

以下のインドマーケティングの成功事例を紹介します。


  • Amul

  • Netflix


Amul

Amulは、インドのグジャラート州の酪農協同組合の最高機関です。


価格に見合った高品質の製品を消費者に提供しつつ、農家に利益をもたらすことを目標として活動しています。


Amulは大衆向けに低価格で製品を提供しています。


マーケティング戦略としては、テレビ広告の予算を減らし、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)に注力しています。


インド国内では、ウィットに富んだ話題になる内容を動画で配信することでAmulは知られています。

出典:

https://ja-jp.facebook.com/ads/library/?active_status=all&ad_type=all&country=IN&media_type=all&search_type=page&view_all_page_id=85014209445


また、Amulはより幅広い視聴者にリーチするために、クリケット(インドで人気のスポーツ)チームと提携しています。


クリケットはインドで視聴率が80%を超えるほど人気があり、試合時間がルールに応じて3~8時間とあるため、チームと提携することで大衆にアプローチしています。


Netflix

ネットフリックスは、30以上の言語に対応し、190以上の国々にサブスクリプションで動画配信している企業です。


Netflixは、7つの現地語に対応するなど、ローカライズされたコンテンツを重要視した戦略を実行しました。


そのために、地元の制作会社やクリエイターとのパートナーシップに投資し、インドの視聴者に刺さるオリジナル番組や映画を制作をしました。


これにより、インドユーザーの嗜好に応えるプラットフォームとして、強く認識されました。


さらに、インド国内でのコンテンツ消費に利用されるデバイスがスマートフォンであったため、手頃なモバイル専用プランを導入しました。


これにより、より幅広い層がNetflixを利用できるようになりました。


その他、ディワリのような大きな祭りの際は、オリジナルコンテンツをリリースし、祭りの高揚感を上手く利用して幅広い視聴者の注目を集めました。


このように、Netflixはインドに上手くローカライズさせたことで、成功事例と言えるでしょう。


よくある質問

よくある質問を下記にまとめました。


  • インドのSNS事情について教えてください

  • インドではどの検索エンジンの利用率が高いのでしょうか?

  • インドのデジタル広告の現状は?

  • インドの越境ECの市場規模は?

  • インドへのビジネス進出前に知っておくべきことは?

  • インドの市場のメリットやデメリットは?


インドのSNS事情について教えてください

以下の記事で、インドのSNS事情について解説していますので、ご参考ください。


【2024年最新】インドのSNS事情を徹底解説!デジタルマーケティングに活かすコツと人気TOP5


インドではどの検索エンジンの利用率が高いのでしょうか?

以下の記事でインドの検索エンジンの利用率を解説しています。


インドの検索エンジンランキングTOP7|SEOを成功させるコツも紹介


インドのデジタル広告の現状は?

以下の記事でインドのデジタル広告の現状を解説しています。


【2024年版】インドのデジタル広告の市場|チャネル&業界別広告費シェアも解説


インドの越境ECの市場規模は?

以下の記事でインドの越境ECの市場規模を解説しています。


【2024年版】インド市場の越境ECの規模と人気プラットフォーム3選を紹介


インドへのビジネス進出前に知っておくべきことは?

インドへのビジネス進出前の基礎知識を以下で解説しています。


【基礎知識】インドのビジネス進出に必要な心構えを解説


インドの市場のメリットやデメリットは?

インド市場でのメリットおよびデメリットは、以下の記事で解説しています。


インド市場の魅力とメリット・デメリット|日系企業が成功するための基礎知識を紹介



インドでのマーケティングの戦略立案&運用ならTheDigitalXへご相談ください

インドでマーケティング活動を行う際、ターゲットや商材に合わせたチャネル選定は重要です。


ここを失敗すると、ターゲットがいない媒体に予算や時間、労力を使うことになってしまいます。


弊社は、18年以上海外デジタルマーケティングに携わり、現地のマーケターと共同で進めるため、最適なチャネル選定をご提案できます。


インドでマーケティングを検討している場合、ぜひ一度ご相談ください。



SNS Share!!

bottom of page