25/4/24
グローバルSEOに必要な対策とは? 国内SEOとの違いと海外展開のコツ

「グローバルSEO」は、企業が世界中のさまざまな市場へ向けて、自社のWebサイトなどを最適化するためにおこなう戦略のことです。
海外進出を検討している方の中には、グローバルSEOの具体的な対策にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、海外向けデジタルマーケティングの専門家の視点から、以下の内容について詳しく解説していきます。
グローバルSEOにおける評価項目
グローバルSEOに取り組むメリット
グローバルSEOと国内SEOの違い6選
海外SEO対策に必要な心構えや注意点もご紹介しますので、現地における認知度拡大を成功させたい方はぜひ参考にしてください。
グローバルSEO(海外SEO)とは
「グローバルSEO」とは、海外における対象国の検 索エンジンにおいて、その国のメイン言語で検索した際に上位表示されるよう最適化をおこなうことを指します。
基本的な考え方は国内SEOと同様ですが、多言語対応や異文化理解など、海外向けの独自の対策も必要です。
また、コンテンツの内容はもちろん、Webサイトの構成にも留意することが求められます。
グローバルSEOにおける8つの評価項目
グローバルSEOに取り組む際は、まずどんな項目が評価されているのかを把握する必要があります。
コンテンツの独自性 | オリジナリティ |
---|---|
インフラ環境 | サーバー環境やペナルティの有無 |
ソーシャルシグナル | 対象国のSNS(ソーシャルメディア)における話題性 |
モバイルフレンドリー | モバイルデバイスにおける快適な表示 |
サイト内部のリンク | 内部リンクのボリューム・適正度合い・テーマ性 |
サイト外部のリンク | 外部リンクのバリエーション・自然度・分散度 |
クローラビリティ | 対象国の検索エンジンに認識されやすい構造・設定 |
テキストマッチ | 対象キーワードや主要タグの設置状況最適化 |
特に近年では、品質の低いコンテンツや非オリジナルコンテンツは淘汰されていく傾向があります。
そのため、いかに「対象国のユーザーにとって役立つコンテンツ」、つまり「対象国において高く評価されるコンテンツ」を発信できるかが課題です。
グローバルSEOに取り組むメリット
企業がグローバルSEOに取り組むメリットは以下の通りです。
現地に拠点がなくても国内からアプローチできる
低コストで集客できる
販路拡大が狙える
グローバルSEOの大きなメリットとして、国内SEOよりも市場が大きく、コストが安いことが挙げられます。
日本の数十倍の市場に飛び込んでいくことで、海外における思わぬ需要を見つけることもできるでしょう。
また、グローバルSEOは、うまくローカライズできれば高い費用対効果が望めます。
コンテンツの制作・最適化にかかるコストは決して安いとは言えませんが、それでも実際に海外へ出向いておこなうプロモーション費・マーケティング費よりはコストがかかりにくいです。
グローバルSEOが必要な企業の特徴
グローバルSEOに取り組むべき企業の特徴は以下の通りです。
販路を拡大したい
イン バウンドに備えたい
グローバルな人材確保につなげたい
グローバルSEOは、海外における認知度拡大・売上拡大を意識したい企業に最適なマーケティング手法です。
飽和傾向にある国内市場に伸び悩み、販路拡大を目指したいという企業だけでなく、外国人旅行者・就職希望者などを囲い込みたいケースにも適しています。
グローバルSEOと国内SEOの対策における違い
グローバルSEOでは、国ごとに以下の項目が異なるため、各国の特性にあわせて最適化しなければなりません。
検索エンジンの特性
インフラ環境
言語
法規制
文化(宗教・価値観・暮らし)
トレンド
国内SEOとの違いについても紹介しますので、しっかり把握しておいてください。
グローバルSEO対策①検索エンジンの特性
グローバルSEOでは、国ごとの主要検索エンジンを把握・分析し、最適化した施策が求められます。
googleを主要な検索エンジンとしている国においては、国内SEOとほぼ同様です。
ただし国別にドメインが分かれているため、各国のドメインにおける最適化が求められます。
また、海外SEOの方が日本よりも先進的であることにも留意すべきです。
もちろん、独自の主要検索エンジンを持つ国においては、その対策も必要になります。
韓国 | NAVER(約60%) |
---|---|
中国 | BAIDU(約56%) |
ロシア | YANDEX(約56%) |
また、各国の検索エンジンにおいては、以下の記事もご覧ください。
「韓国検索エンジントップシェア4選!NAVERの活用法やGoogleとの違いをご紹介」
「【2024年版】アメリカの検索エンジンTOP4|日本との比較とSEOマーケティングのコツ」
「【2024年版】オーストラリアの検索エンジンTOP5!SEOを攻略するポイントは?」
グローバルSEO対策②インフラ環境
グローバルSEO対策では、ジオターゲティングやインフラ環境の最適化も重要なポイントです。
これは、Webサイトがターゲット国のユーザーに対して適切に機能し、快適に利用できるようにするための基盤になります。
インフラ環境において最適化すべきポイントは以下の通りです。
ドメイン設定(URL構造の最適化)
ディレクトリ設定
アノテーション設定
サーバー設定
hreflang設定
デバイス最適化
表示速度最適化
また、デバイスの使用割合に着目してモバイル最適化に力を入れることや、表示速度テストで現地における快適性を確認しておくことも重要です。
多言語SEOのインフラ環境や、詳しい最適化方法については以下で詳しく解説しています。
「多言語サイトのSEOの攻略ポイント7選!海外向けGoogle対策の基礎知 識を解説」
グローバルSEO対策③言語
本格的にグローバルSEOをおこなうなら、コンテンツ内容にもしっかりこだわりましょう。
グローバルSEOでは、ネイティブスピーカーによる専門的なSEO対策が必須となります。
機械翻訳による単純な日本語コンテンツの翻訳は、本来の意図が間違って伝わる可能性があるため、「ユーザーに高く評価されるコンテンツ」とは言えません。
また、コンテンツ本体のみではなく、見出しや構造などもローカライズすることが求められます。
THMLのtitle
ing(画像など)のalt属性設定
metaタグ設定 など
特に多言語SEOをおこなう際は、1ページ内に複数の言語が検出されないよう注意しましょう。
複数言語が検出されてしまうと、 低品質なコンテンツとして認識される可能性が高まります。
詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
「対象国でのSEOローカライズの必要性と対策|翻訳の注意点」
グローバルSEO対策④法規制
グローバルSEOでは、プライバシーやデータ保護に関する規定を遵守し、リスク管理することも求められます。
以下は、各国における法規制の一例です。
一般データ保護規則(EU圏)
個人情報保護法(中国)
ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(アメリカ)
カリフォルニア州消費者プライバシー法(アメリカ・カルフォルニア州)
違反すると、検索エンジンからアクセス制限やペナルティを受ける可能性があるため、十分注意しましょう。
グローバルSEO対策⑤文化
グローバルSEO対策では、対象国の文化的観点からも違和感はないかチェックする必要があります。
メインイベント(宗教行事や季節の行事)
宗教的価値観
通貨
決済手段
特殊文字の有無 など
また、同じ題材・単語でも、国によっては文脈が変わることにも留意しなければなりません。
グローバルSEO対策⑥トレンド
日本と海外では、SEOにおけるトレンド情報も大きく異なるため、対象国や世界とのトレンドの違いについても留意する必要があります。
E-E-A-T重視
ローカルSEO(MEO)
モバイル対応強化
AIによる新機能
音声検索
画像検索
上記は、文化や価値観の違いが影響しているため、必ずしも「日本人に好まれるサイト設計」がグローバルで通用するとは限りません。
海外SEOにおける最新トレンドについては、以下の記事をご覧ください。
「【2024年版】海外向けSEO対策とは?日本SEOとの違いを踏まえて解説」
グローバルSEOに取り組む流れ
グローバルSEOに取り組む主な流れは以下の通りです。
現地市場調査
ターゲット層の絞り込み
現地市場におけるキーワード調査
ターゲット層にマッチしたキーワード選定・ローカライズ
キーワードに基づく翻訳・コンテンツ作成
パフォーマンスの測定と調整
グローバルSEOにおいては、現地市場の調査と理解、ターゲット層の絞り込みが重要です。
対象国や地域におけるユーザーのニーズ・現地の検索行動・競合などを徹底的に調査し、どんなコンテンツが求められているのかをしっかり把握しましょう。
また、コンテンツの翻訳時は、文化的な適合性、現地におけるスラングや慣用句なども考慮しつつ、その地域特有の価値観を反映した内容を意識することが大切になります。
各ステップの詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。
「対象国でのSEOローカライズの必要性と対策|翻訳の注意点」
グローバルSEOの特性と注意点
グローバルSEOにおける特性と注意点は以下の通りです。
現地への的確なローカライズが必要
時間をかけたからといって効果が出るとは限らない
現地への的確なローカライズが必要
グローバルSEO成功のカギを握るのは、現地への的確なローカライズです。
言語や文化はコンテンツの内容と密接に関係するため、本格的なローカライズが必須となります。
特にキーワード選定では、ネイティブの意見を参考にして、現地特有の言い回しや検索キーワードなど含んだ対策が必要です。
さらに、たとえ同じ言語圏であっても、SEO対策には異なるアプローチが求められます。
英語を例に挙げると、イギリス・アメリカ・オーストラリアでは、それぞれ言語のニュアンスが変わることに留意しなければならないでしょう。
そのため、グローバルSEOのローカライズには、ネイティブかつSEOの知識に富んだ人材が求められます。
詳しい内容については以下をご覧ください。
「ローカライズでグローバルマーケティングの成否が決まる!成功に導くポイント4選」
時間をかけたからといって効果が出るとは限らない
グローバルSEOは、自身で操作できない不確定要素が大きいことに留意する必要があります。
国内SEOよりもグローバルSEOの方がはるかに難易度が高いため、時間をかけたからといって必ずしも結果や効果が出るわけではありません。
だからこそ、競合分析やキーワード調査といった、事前の入念な分析が欠かせないのです。
グローバルSEOを確実に成功させたいなら、ノウハウのあるプロに依頼するのが最適だと言えます。
弊社TheDigitalXは、グローバルなデジタルマーケティングにおけるプロフェッショナル集団です。
10以上の言語に対応可能、すでに30社以上の支援実績がございます。
弊社に興味を持ってくださった方は、ぜひ「弊社カタログ」もご覧ください。
グローバルSEOに関するよくある質問
最後に、グローバルSEOに関するよくある質問をご紹介します。
越境ECに必要なSEO対策のコツを教えてください。
アメリカ向けのSEO対策が知りたいです。
マレーシア向けのSEO対策が知りたいです。
シンガポール向けのSEO対策が知りたいです。
タイのSEO対策が知りたいです。
越境ECに必要なSEO対策のコツを教えてください。
越境ECサイトへの流入を目的としたSEO対策のコツについては、以下をご覧ください。
「【2025年版】越境ECにおけるSEO対策のポイントと注意点 」
アメリカ向けのSEO対策が知りたいです。
アメリカ向けSEOと国内SEOとの違いについては、以下の記事をご覧ください。
マレーシア向けのSEO対策が知りたいです。
マレーシア向けSEOと多言語マーケティング対策については、以下をご覧ください。
「【マレーシア向けSEO対策】多言語マーケティングのコツと勝ち筋」
シンガポール向けのSEO対策が知りたいです。
シンガポール向けのSEO対策は、以下で詳しく解説しています。
「【2024年最新版】シンガポールのSEO対策のポイントと注意点を解説!」
タイのSEO対策が知りたいです。
タイ語のコンテンツで上位表示を狙うコツは、以下で詳しく解説しています。
「【2024年最新】タイのSEO対策のポイント7選|タイ語で上位表示を狙うコツ」
グローバルSEOにお悩みの方はTheDigitalXまでご相談ください
グローバルSEOの成功には、国内SEOとの違いを明確に把握し、適切な対策とローカライズをおこなうことが求められます。
弊社TheDigitalXは、各地のネイティブなマーケターと国内プロフェッショナルによる戦略立案や、的確なローカライズが可能です。
20年以上デジタルマーケティングに携わってきた確かな実績とノウハウを活かし、貴社のニーズに合ったサポートを提供いたします。
グローバルSEOにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
現在注目されている記事はこちら
